JP2023050865A 审中 粪便自动处理装置
【技術分野】 【0001】 本発明は、対象者が排泄した排泄物を自動的に処理する自動排泄処理装置の技術に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、対象者が排泄した排泄物を自動的に処理する自動排泄処理装置の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。 【0003】 特許文献1に記載された自動排泄処理装置は、患者に装着される装着部(排泄物受けユニット及び介護用ガーター)と、前記装着部に配置された排泄物検知センサと、前記装着部にホース等を介して接続された処理装置本体と、を有する。 【0004】 前記自動排泄処理装置においては、患者の排泄物を受けた装着部にて排泄物検知センサが排泄物を検知すると、当該排泄物がホース等を介して装着部から処理装置本体へと吸引される。こうして、前記自動排泄処理装置においては、患者が排泄した排泄物が自動的に処理される。また、装着部にはクッション部材等により漏れ防止部が形成され、排泄物が装着部から漏れるのを抑制している。 【0005】 しかしながら、前記自動排泄処理装置においては、排泄物検知センサが排泄物を検知した後に吸引を開始するため、排泄の開始と吸引の開始とにタイムラグが生じている。したがって、例えば排泄の開始と同時に大量の排泄物が排泄された場合、吸引が追いつかず漏れ防止部にもかかわらず装着部から排泄物が漏れる可能性がある。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0006】 【特許文献1】 特開2020-171470号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、例えば排泄の開始と同時に大量の排泄物が排泄された場合であっても、排泄物が装着部から漏れるのを抑制することができる自動排泄処理装置を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。 【0009】 即ち、請求項1においては、対象者に装着されて当該対象者の排泄物を受ける装着部と、前記装着部で受けた排泄物を吸引する動作を実行可能な吸引部と、前記対象者の生体情報を取得する取得部と、前記取得部の取得結果に基づいて前記対象者の排泄時期を予測する予測部と、前記予測部の予測結果に基づいて前記吸引部の動作を制御する制御部と、を具備するものである。 【0010】 請求項2においては、前記取得部は、前記対象者と非接触で生体情報を取得するものである。 【0011】 請求項3においては、前記取得部として、レーダ装置を用いるものである。 【0012】 請求項4においては、前記制御部は、予測された前記排泄時期よりも前に前記吸引部の吸引を開始させるものである。 【0013】 請求項5においては、前記吸引部が設けられ、前記装着部とは異なる本体部と、前記本体部に設けられ、前記対象者の排泄終了を検知する終了検知手段と、をさらに具備し、前記制御部は、前記終了検知手段の検知結果に基づいて前記吸引部の吸引を終了させるものである。 【0014】 請求項6においては、前記終了検知手段は、前記吸引部の負荷を取得する負荷取得手段を含むものである。 【0015】 請求項7においては、前記終了検知手段は、前記吸引部の吸引圧力を取得する圧力取得手段を含むものである。 【発明の効果】 【0016】 本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。 【0017】 請求項1においては、例えば排泄の開始と同時に大量の排泄物が排泄された場合であっても、排泄物が装着部から漏れるのを抑制することができる。 【0018】 請求項2においては、排泄物が装着部から漏れるのを、より効果的に抑制することができる。 【0019】 請求項3においては、排泄物が装着部から漏れるのを、より効果的に抑制することができる。 【0020】 請求項4においては、排泄物が装着部から漏れるのを、より効果的に抑制することができる。 【0021】 請求項5においては、吸引部の動作を適切なタイミングで終了させることができる。 【0022】 請求項6においては、吸引部の動作を適切なタイミングで終了させることができる。 【0023】 請求項7においては、吸引部の動作を適切なタイミングで終了させることができる。 【図面の簡単な説明】 【0024】 【図1】(a)本発明の一実施形態に係る自動排泄処理装置の適用場面を説明するための模式図。(b)同じく、自動排泄処理装置の構成を示したブロック図。 【図2】同じく、事前吸引制御の流れを示したフローチャート。 【図3】同じく、ポンプ負荷と排泄(排尿)の事前予測との関係を示した図。 【発明を実施するための形態】 【0025】 以下では、図1から図3を用いて、本発明の一実施形態に係る自動排泄処理装置1について説明する。 【0026】 自動排泄処理装置1は、対象者が排泄した排泄物を自動的に処理する装置である。対象者としては、例えば病気や加齢により歩行が困難な人を想定している。なお本実施形態に係る対象者Pは、図1に示すように例えば自室のベッドBに横たわっているものとする。自動排泄処理装置1は、生体情報取得センサ10、装着部20、ホースユニット30及び本体部40を具備する。 【0027】 生体情報取得センサ10は、対象者Pの生体情報を非接触で取得するもの(レーダ装置)である。本実施形態において、生体情報取得センサ10は、所定範囲に伝播するミリ波によるミリ波レーダを用いている。生体情報取得センサ10は、例えば自室のベッドB直上の天井部に、下方へミリ波を発信可能に設けられる。生体情報取得センサ10から発信されたミリ波は対象者Pによって反射され、当該生体情報取得センサ10がこの反射波を受信する。生体情報取得センサ10は、受信した反射波に基づいて、対象者Pの生体情報を取得することができる。本実施形態において生体情報取得センサ10が取得する生体情報には、対象者Pの呼吸、心拍、血圧、体動、自立神経、脈波及び姿勢等が含まれる。生体情報取得センサ10は、取得結果を無線通信によって後述する制御部48へ送信することができる。 【0028】 装着部20は、対象者Pに装着されて当該対象者Pの排泄物(尿や便)を受けるものである。装着部20は、対象者Pの鼠蹊部に装着される。装着部20は、装着された状態で対象者Pの臀部、股間、下腹部を覆うように形成される。装着部20には、排泄物を受けるため、合成樹脂等により略椀状に形成されたカップ(不図示)が設けられる。 【0029】 ホースユニット30は、装着部20と後述する本体部40とを接続(連通)するものである。ホースユニット30の一側の端部は装着部20に接続され、他側の端部は本体部40に接続される。ホースユニット30は、可撓性を有する複数のホース状の部材等により構成される。前記複数のホース状の部材には、送水ホース31、送風ホース32及び吸引ホース33が含まれる。 【0030】 送水ホース31は、対象者Pへ送水を行うために用いられる。送水を行うことにより、排泄を行った後の対象者Pの局部を洗浄することができる。送風ホース32は、対象者Pへ送風を行うために用いられる。送風を行うことにより、洗浄した後の対象者Pの局部を乾燥させることができる。吸引ホース33は、対象者Pの排泄物等(汚物)を装着部20から吸引するために用いられる。こうして吸引ホース33を用いて、装着部20を清潔に保つことができる。なお前記汚物には、対象者Pの排泄物のほか、洗浄後の汚水や空気が含まれる。 【0031】 本体部40は、筐体41、吸引ポンプ42、汚物タンク43、空気清浄器44、外気開放弁45、送水ユニット46、圧力センサ47及び制御部48を具備する。 【0032】 筐体41は、本体部40の外郭を構成するものである。筐体41は、中空の略箱状に形成される。筐体41の内側には、後述する吸引ポンプ42、汚物タンク43、空気清浄器44、外気開放弁45、送水ユニット46及び制御部48が収容される。 【0033】 吸引ポンプ42は、吸引力を発生させるものである。吸引ポンプ42は、後述する汚物タンク43及び空気清浄器44を介して、ホースユニット30(吸引ホース33)と連通される。また、吸引ポンプ42は、後述する外気開放弁45を介して、ホースユニット30(送風ホース32)と連通される。吸引ポンプ42は、例えば図示せぬブレードを回転させ、外気開放弁45側(送風ホース32側)に空気を吹き出すことにより、吸引ホース33側に対して吸引力を発生させることができる。 【0034】 汚物タンク43は、装着部20から吸引された汚物を溜めるものである。汚物タンク43には、上部に吸引ホース33が接続される。また、汚物タンク43は、空気清浄器44を介して吸引ポンプ42と連通される。汚物タンク43の内部には、図示せぬ遠心分離機構が設けられる。こうして、吸引ポンプ42の動作により汚物が装着部20から吸引されると、遠心分離機構により汚物から空気が分離される。そして、汚物タンク43には、空気を除いた汚物(排泄物及び洗浄後の汚水)が貯溜される。一方、汚物から分離された空気は、空気清浄器44を介して吸引ポンプ42に吸引される。 【0035】 空気清浄器44は、空気の脱臭もしくは除塵処理を行うものである。空気清浄器44は、汚物タンク43と吸引ポンプ42との間に設けられる。こうして、空気清浄器44は、汚物タンク43から吸引ポンプ42へ吸引される空気の脱臭処理を行うことができる。 【0036】 外気開放弁45は、吸引ポンプ42から吹き出された空気を、装着部20又は筐体41(自動排泄処理装置1)の外部のいずれか一方に導く三方弁である。外気開放弁45は、筐体41の内部で送風ホース32の中途部に設けられる。外気開放弁45は、吸引ポンプ42と連通される。外気開放弁45は、排泄物の処理を行う場合に吸引ポンプ42と装着部20とが連通するように切り換えられ、それ以外の場合に吸引ポンプ42と自動排泄処理装置1の外部とが連通するように切り換えられる。 【0037】 送水ユニット46は、装着部20へ送水を行うためのものである。送水ユニット46には、図示せぬ給水タンク、ヒーター及び電磁ポンプ等が設けられる。送水ユニット46には、送水ホース31が接続される。こうして、送水ユニット46は、ヒーターにより加熱した給水タンクの水(温水)を、電磁ポンプにより送水ホース31を介して装着部20へ圧送させることができる。 【0038】 圧力センサ47は、吸引ポンプ42の吸引圧力を計測するものである。圧力センサ47は、吸引ポンプ42と空気清浄器44との間の経路に設けられる。こうして、圧力センサ47は、汚物タンク43や空気清浄器44よりも下流側に設けられるため、比較的汚れ難くすることができ、計測精度の向上やメンテナンスを容易化を図ることができる。また圧力センサ47は、汚物タンク43の着脱を阻害するのを防止することができる。圧力センサ47は、計測結果を後述する制御部48へ送信することができる。 【0039】 なお、圧力センサ47が設けられる箇所は、吸引ポンプ42と空気清浄器44との間に限定されない。すなわち、圧力センサ47は、吸引ポンプ42よりも上流側の経路(吸引経路)の任意の箇所に設けることができる。 【0040】 制御部48は、自動排泄処理装置1の種々の動作の制御を実行するものである。制御部48は、CPU等の演算処理部、RAMやROM等の記憶部等を具備する。制御部48の記憶部には、制御に用いられる種々の情報やプログラム等が予め記憶される。制御部48の演算処理部は、前記プログラムを実行して前記種々の情報を用いた所定の演算処理等を行うことで、自動排泄処理装置1(本体部40)を動作させることができる。 【0041】 また、制御部48は、無線通信によって生体情報取得センサ10の取得結果を取得することができる。すなわち、制御部48は、対象者Pの生体情報(呼吸、心拍、血圧、体動、自立神経、脈波及び姿勢等)を取得することができる。 【0042】 また、制御部48は、吸引ポンプ42、空気清浄器44、外気開放弁45及び送水ユニット46と接続され、これらの機器の動作を制御することができる。 【0043】 また、制御部48は、吸引ポンプ42、汚物タンク43、空気清浄器44、外気開放弁45、送水ユニット46及び圧力センサ47と接続され、これらの機器の情報を取得することができる。制御部48が取得する情報には、吸引ポンプ42の所定の駆動源に加わる負荷(ポンプ負荷)や、圧力センサ47の検出結果(吸引ポンプ42の吸引圧力)等が含まれる。 【0044】 ここで、一般的に膀胱に尿が貯溜し始めると、膀胱内圧が上昇する。そして、大脳皮質の排尿中枢から尿道括約筋に指令が出て排尿が起こる。この間、排尿前に尿貯溜により血圧及び心拍の上昇が起こり、排尿後に血圧は速やかに戻るが、心拍数はしばらく安静値よりも高値を維持する。同様に、糞便により直腸内圧も上昇する。このように、対象者Pの生体情報の変動パターンが、尿意や便意(ひいては、対象者Pの排泄行為)と関連性を有することが知られている。本実施形態に係る制御部48は、このような技術を活用することによって、当該対象者Pの排泄時期を事前に予測することができる。具体的には、制御部48は、取得した対象者Pの生体情報の変動パターンを所定の手法を用いて解析し、当該対象者Pの排泄時期を事前に予測することができる。 【0045】 本実施形態において制御部48は、排泄時期の事前の予測(以下では「事前予測」と称する場合がある)として、現時点から比較的近いタイミングで排泄が行われるか否かを予測する。また、制御部48は、生体情報の変動パターンと対象者Pの過去の排泄行為との関連性を学習(機械学習)することにより、予測の精度を高めることができる。 【0046】 ここで上述の如く、本実施形態とは異なり例えば装着部20に排泄物検知センサを設けて、当該排泄物検知センサが排泄物を検知した後に吸引ポンプ42を動作させた場合、排泄の開始と吸引の開始とにタイムラグが生じる(すなわち、吸引の開始のタイミングが排泄の開始のタイミングよりも遅い)。したがって、例えば排泄の開始と同時に大量の排泄物が排泄された場合、吸引が追いつかず装着部20から排泄物が漏れる可能性がある。 【0047】 これに対して、自動排泄処理装置1においては、例えば排泄の開始と同時に大量の排泄物が排泄された場合であっても排泄物が装着部20から漏れるのを抑制するため、事前予測の結果に基づいて吸引ポンプ42を動作させる制御(以下では「事前吸引制御」と称する)が、制御部48により実行される。 【0048】 以下では、図2のフローチャートを用いて、事前吸引制御の流れについて説明する。 【0049】 制御部48は、生体情報取得センサ10から対象者Pの生体情報を取得している(ステップS11)。制御部48は、生体情報を定期的(例えば、1分間ごと)に取得する。 【0050】 次に、制御部48は、取得した生体情報(生体情報の変動パターン)の解析を行う(ステップS12)。制御部48は、生体情報取得センサ10から新たな生体情報を取得する毎に、変動パターンの解析を行う。 【0051】 次に、制御部48は、生体情報の解析結果に基づいて、対象者Pの排泄の事前予測を行う(ステップS13)。すなわち、制御部48は、現時点から比較的近いタイミングで排泄が行われるか否かの予測を行う。 【0052】 次に、制御部48は、事前予測の結果、排泄がある(対象者Pが現時点から比較的近いタイミングで排泄を行う)と予測した場合には、吸引ポンプ42の動作(吸引)を開始させる(ステップS14)。 【0053】 こうして、事前吸引制御においては、吸引ポンプ42の吸引の開始のタイミングを対象者Pの排泄の開始のタイミングよりも早めることができる。これによれば、例えば排泄の開始と同時に大量の排泄物が排泄された場合であっても、すでに吸引ポンプ42が吸引を開始しているため、装着部20から排泄物が漏れるのを効果的に抑制することができる。 【0054】 次に、制御部48は、吸引ポンプ42による排泄物の吸引が完了したか(吸引有無)の判断を行う(ステップS15)。すなわち、制御部48は、装着部20が受けた排泄物が汚物タンク43へ吸引されたかの判断を行う。 【0055】 ここで、本実施形態に係る自動排泄処理装置1は、従来技術のように排泄物検知センサを装着部20に設けるものでないため(すなわち、排泄物検知センサの検知結果に基づいて排泄物の吸引が完了したかを判断できないため)、制御部48は吸引ポンプ42のポンプ負荷に基づいて排泄物の吸引が完了したかの判断を行う。以下、図3を用いて詳細に説明する。 【0056】 図3は、ポンプ負荷と排泄(ここでは、排尿)の事前予測との関係を表している。図3に示すように、例えば排尿の事前予測により、時間T1で排尿が行われると予測した場合には、当該予測結果が出たタイミングで吸引ポンプ42の吸引が開始される。こうして、吸引ポンプ42の吸引が開始されると、ポンプ負荷が吸引の開始前(停止の状態)と比べて大きくなる。そして、排尿が行われるまで、ポンプ負荷は概ね一定の大きさとなる。そして、排尿が行われて尿が吸引される際、ポンプ負荷は排尿が行われる前と比べて大きくなる。そして、時間T2で尿の吸引が完了した場合(すなわち、装着部20内に尿が無くなった場合)、ポンプ負荷は小さくなって、吸引の開始前と概ね同一となる。 【0057】 このように、ポンプ負荷の計時的変化を取得することにより、装着部20から排泄物の吸引が完了したかの判断を行うことができる。そこで、制御部48は、吸引ポンプ42の吸引を開始した後、ポンプ負荷が一旦大きくなってから下がった(吸引を開始した直後の大きさに戻った)場合、装着部20から排泄物の吸引が完了したと判断する。 【0058】 次に、制御部48は、装着部20から排泄物の吸引が完了したと判断すると、所定の時間経過後に吸引ポンプ42の停止判断を行う(ステップS16)。すなわち、制御部48は、吸引ポンプ42の動作を停止させる。こうして、例えば図3に示すように、時間T2から所定の時間経過後の時間T3で吸引ポンプ42の動作が停止され、ポンプ負荷が無くなる。 【0059】 このように、事前吸引制御を実行することにより、排泄が行われる前に吸引ポンプ42を動作させて漏れがないように排泄物を吸引すると共に、排泄物の吸引が完了した後に当該吸引ポンプ42の動作を停止させることができる。すなわち、対象者が排泄した排泄物を、漏れがないように自動的に処理することができる。 【0060】 なお図2のフローチャートでは説明を省略しているが、制御部48は、吸引ポンプ42の動作と共に、空気清浄器44及び外気開放弁45の動作を行う。また、制御部48は、装着部20から排泄物の吸引が完了したと判断した後、吸引ポンプ42の動作を停止させる前の所定の時間内(図3においては、時間T2から時間T3の間)に、送水ユニット46の動作を行う。 【0061】 以上の如く、本実施形態に係る自動排泄処理装置1においては、 対象者Pに装着されて当該対象者Pの排泄物を受ける装着部20と、 前記装着部20で受けた排泄物を吸引する動作を実行可能な吸引ポンプ42(吸引部)と、 前記対象者Pの生体情報を取得する生体情報取得センサ10(取得部)と、 前記生体情報取得センサ10(取得部)の取得結果に基づいて前記対象者Pの排泄時期を予測する制御部48(予測部)と、 前記制御部48(予測部)の予測結果に基づいて前記吸引ポンプ42(吸引部)の動作を制御する制御部48と、 を具備するものである。 【0062】 このような構成により、例えば吸引ポンプ42の吸引の開始のタイミングを対象者Pの排泄の開始のタイミングよりも早めることができるため、例えば排泄の開始と同時に大量の排泄物が排泄された場合であっても、排泄物が装着部20から漏れるのを抑制することができる。 【0063】 また、本実施形態に係る自動排泄処理装置1において、 前記生体情報取得センサ10(取得部)は、前記対象者Pと非接触で生体情報を取得するものである。 【0064】 このような構成により、排泄物が装着部20から漏れるのを、より効果的に抑制することができる。 すなわち、例えば対象者Pと接触(装着)して生体情報を取得可能なウェアラブル端末等を用いた場合には、対象者Pが装着し忘れたり、身に着ける煩わしさから意図的に装着しないといった問題が想定される。これに対して、本実施形態に係る自動排泄処理装置1においては、非接触で対象者Pの生体情報を取得するため、上述の如き問題が発生するのを抑制できるため、排泄物が装着部20から漏れるのを、より効果的に抑制することができる。 【0065】 また、本実施形態に係る自動排泄処理装置1においては、 前記生体情報取得センサ10(取得部)として、レーダ装置を用いるものである。 【0066】 このような構成により、対象者Pの生体情報を比較的精度よく取得できるため、排泄物が装着部20から漏れるのを、より効果的に抑制することができる。 【0067】 また、本実施形態に係る自動排泄処理装置1において、 前記制御部48は、 予測された前記排泄時期よりも前に前記吸引ポンプ42(吸引部)の吸引を開始させるものである。 【0068】 このような構成により、吸引ポンプ42の吸引の開始のタイミングを対象者Pの排泄の開始のタイミングよりも早めることができるため、例えば排泄の開始と同時に大量の排泄物が排泄された場合であっても、排泄物が装着部20から漏れるのを、より効果的に抑制することができる。 【0069】 また、本実施形態に係る自動排泄処理装置1においては、 前記吸引ポンプ42(吸引部)が設けられ、前記装着部20とは異なる本体部40と、 前記本体部40に設けられ、前記対象者Pの排泄終了を検知する終了検知手段と、 をさらに具備し、 前記制御部48は、 前記終了検知手段の検知結果に基づいて前記吸引ポンプ42(吸引部)の吸引を終了させるものである。 【0070】 このような構成により、吸引ポンプ42(吸引部)の動作を適切なタイミングで終了させることができる。 すなわち、自動排泄処理装置1においては、従来技術のように排泄物検知センサを装着部20に設けることなく(すなわち、排泄物検知センサの検知結果に基づいて排泄物の吸引が完了したかを判断しなくとも)、排泄物の吸引が完了したかの判断を行うことができ、吸引ポンプ42の動作を停止させることができる。 【0071】 また、自動排泄処理装置1においては、上述の如く従来技術のように排泄物検知センサを装着部20に設ける必要がないため、ランニングコストの削減を図ることができる。また装着部20の構成を比較的簡易なものとすることができ、コストの削減を図ることができる。また、比較的汚れ易い装着部20の取り扱いの手間を軽減する(例えば、洗濯し易くする)ことができる。また、対象者Pが直接(衣服を介することなく)身に着ける装着部20に電気部品(排泄物検知センサやコネクタ等)を設ける必要がないため、当該装着部20の取り扱いを容易なものとすることができる。 【0072】 また、本実施形態に係る自動排泄処理装置1において、 前記終了検知手段は、 前記吸引ポンプ42(吸引部)の負荷を取得する制御部48(負荷取得手段)を含むものである。 【0073】 これにより、吸引ポンプ42(吸引部)の動作を、比較的簡易な構成により、適切なタイミングで終了させることができる。 【0074】 なお、本実施形態に係る吸引ポンプ42は、本発明に係る吸引部の実施の一形態である。 また、本実施形態に係る生体情報取得センサ10は、本発明に係る取得部の実施の一形態である。 また、本実施形態に係る制御部48は、本発明に係る予測部、制御部及び負荷取得手段の実施の一形態である。 【0075】 以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の技術的思想の範囲内で適宜の変更が可能である。 【0076】 例えば、本実施形態において、自動排泄処理装置1は、排泄物として尿及び便の両方を自動的に処理するものとしたが、尿だけを自動的に処理するものであってもよい。 【0077】 また、自動排泄処理装置1は、装着部20が受けた排泄物を検知可能な排泄物検知センサを装着部20に設けてもよい。 【0078】 また、排泄の事前予測を行う場合に、解析する生体情報としては、生体情報取得センサ10が取得する呼吸、心拍、血圧、体動、自立神経、脈波及び姿勢等のうち、一又は複数の任意の情報を使用することができる。また、解析する生体情報として、これら以外の生体情報を使用してもよい。排泄の事前予測を行う場合に、生体情報に加えて他の情報を考慮することができる。例えば、他の情報としては、対象者Pがいる自室の室内環境データ(室内の温度や湿度等)や、屋外環境データ(屋外の温度や湿度等)、気候や季節に関するデータ等を考慮することができる。これによれば、排泄の事前予測の精度をより高めることができる。 【0079】 また、事前予測の結果、吸引ポンプ42の動作(吸引)を段階的に実行させることができる。例えば、予測結果が出たタイミング(すなわち、実際に排泄が行われる前)では、吸引ポンプ42を1段階目(弱やアイドリング状態)とし、次に実際に排泄が行われた後に2段階目(強)とすることができる。これにより、実際に排泄が行われるまでの間の吸引ポンプ42の動作音(騒音)を低減させることができ、さらに省エネ効果を得ることができる。 【0080】 また、本実施形態において、制御部48は、事前予測として、現時点から比較的近いタイミングで排泄が行われることを予測するものとしたが、これに限定するものではない。すなわち、制御部48は、排泄が行われる時間(現時点からの具体的な経過時間、例えば5分後等)を予測するものであってよい。これによれば、制御部48は、現時点からの具体的な経過時間に基づいて吸引ポンプ42の動作を制御することができ、排泄物の吸引の効率を向上させることができる。 【0081】 また、本実施形態において、生体情報取得センサ10(レーダ装置)は、ミリ波レーダを用いたものとしたが、これに限定されず種々のものを採用することができる。すなわちレーダ装置としては、ミリ波以外の波長の電波(例えばマイクロ波等)を用いるものであってもよい。また、取得部としては、非接触のものに限定されず、例えば対象者Pと接触(装着)して生体情報を取得可能なウェアラブル端末等を採用することもできる。 【0082】 また、本実施形態において、装着部20から排泄物の吸引が完了したと判断するために吸引ポンプ42のポンプ負荷を取得するものとしたが、ポンプ電流を取得するものであってもよい。すなわち、制御部48は、ポンプ電流の変動パターンに基づいて装着部20から排泄物の吸引が完了したと判断してよい。 【0083】 また、装着部20から排泄物の吸引が完了したと判断するための情報としては、吸引ポンプ42から取得される情報に限定されない。例えば、制御部48は、排泄の事前予測を行った時点から所定の時間経過をもって、排泄物の吸引が完了した(又は、排泄が行われなかった)と判断してもよい。また、制御部48は、取得した生体情報の変動パターンを解析することにより、排泄物の吸引が完了した(又は、排泄が行われなかった)と判断してもよい。 【0084】 また、装着部20から排泄物の吸引が完了したと判断するための情報として、例えば圧力センサ47の計測結果を用いることができる。すなわち、排泄物が汚物タンク43へ吸引される場合には、吸引ポンプ42の吸引圧力が吸引前と比較して上昇することが想定される。したがって、制御部48は、吸引ポンプ42の吸引圧力が上がった場合に、排泄物を吸引していると判断することができる。また、制御部48は、吸引ポンプ42及び圧力センサ47の両方から取得される情報に基づいて、排泄物が汚物タンク43へ吸引されたと判断することもできる。これによれば、制御部48は、装着部20から排泄物の吸引が完了したことを、精度よく判断することができる。 【0085】 以上のように、本実施形態に係る自動排泄処理装置1においては、 前記終了検知手段は、 前記吸引ポンプ42(吸引部)の吸引圧力を取得する圧力センサ47(圧力取得手段)を含むものである。 【0086】 これにより、吸引ポンプ42(吸引部)の動作を、比較的簡易な構成により、適切なタイミングで終了させることができる。 【0087】 また、本発明に係る自動排泄処理装置は、本実施形態に係る自動排泄処理装置1とは異なり、例えば体外式カテーテルを有する採尿システムとすることができる。ここで、体外式カテーテルは、対象者Pの脚の間に挟んで(装着されて)使用される。すなわち、体外式カテーテルの対象者P側の部分が本発明に係る「装着部」に相当する。また、体外式カテーテルに接続され、尿を吸引する吸引器が、本発明に係る「吸引部」に相当する。このような構成によれば、従来、吸引器を常時動作させていた採尿システムにおいても、排泄の事前予測に基づいて実際に排泄が行われる(と予測される)場合にのみ、吸引器を動作させることができる。これにより、対象者Pの冷感等の不快感を抑制させることができ、また吸引器の動作音(騒音)を抑制することができる。また常時動作させることによる吸引器の劣化を抑制することもできる。 【符号の説明】 【0088】 1 自動排泄処理装置 10 生体情報取得センサ 20 装着部 42 吸引ポンプ 47 制御部 P 対象者
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