JP2023051311A 审中 打印系统、信息处理装置、程序和打印单元
【技術分野】 【0001】 本発明は、印刷システム、情報処理装置、プログラム、および印刷ユニットに関する。 【背景技術】 【0002】 下記特許文献1には、複数のハンディモバイルプリンタを用いて1つの画像を印刷する技術が開示されている。 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、従来技術では、ハンディモバイルプリンタが備える記録ヘッドのヘッド長よりも長い画像を複数のハンディモバイルプリンタを用いて印刷することは想定されていない。このため、従来技術では、ハンディモバイルプリンタが備える記録ヘッドのヘッド長よりも長い画像を、複数のハンディモバイルプリンタを用いて、正確に印刷することができない。 【0004】 本発明は、上述した従来技術の課題を解決するため、ハンディモバイルプリンタが備える記録ヘッドのヘッド長よりも長い画像を、複数のハンディモバイルプリンタを用いて、正確に印刷することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 上述した課題を解決するために、一実施形態に係る印刷システムは、走査方向と直交する方向に位置をずらして配置された複数の印刷装置を有する印刷ユニットと、複数の印刷装置の各々と通信可能な情報処理装置と、を備えた印刷システムであって、情報処理装置は、印刷装置が備える記録ヘッドのヘッド長よりも長い印刷対象画像を、ヘッド長以下の長さの複数の分割画像に分割する画像分割部と、複数の分割画像の印刷開始位置を揃えるための印刷開始位置調整データを生成する印刷開始位置調整データ生成部と、分割画像と印刷開始位置調整データとをそれぞれ対応する印刷装置に送信する送信部とを備え、印刷ユニットは、分割画像と印刷開始位置調整データとに基づいて、複数の印刷装置により、記録媒体に印刷対象画像を印刷する。 【発明の効果】 【0006】 一実施形態に係る印刷システムによれば、ハンディモバイルプリンタが備える記録ヘッドのヘッド長よりも長い画像を、複数のハンディモバイルプリンタを用いて、正確に印刷することができる。 【図面の簡単な説明】 【0007】 【図1】一実施形態に係る印刷装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図 【図2】一実施形態に係る印刷装置が備える制御部のハードウェア構成の一例を示すブロック図 【図3】一実施形態に係る印刷装置が備える制御部による処理の手順の一例を示すフローチャート 【図4】一実施形態に係る印刷装置が備える制御部によるIJ記録ヘッドの現在位置の算出方法の一例を示す図 【図5】第1実施例に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図 【図6】第1実施例に係る情報処理装置による印刷データの出力処理の手順の一例を示すフローチャート 【図7】第1実施例に係る画像形成システムによる画像形成の一例を示す図 【図8】第1実施例に係る画像形成システムによる画像形成の一例を示す図 【図9】第1実施例に係る画像形成システムによる画像形成の一例を示す図 【図10】第1実施例に係る画像形成システムによる画像形成の一例を示す図 【図11】第2実施例に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図 【図12】第2実施例に係る情報処理装置による印刷データの出力処理の手順の一例を示すフローチャート 【図13】第2実施例に係る画像形成システムによる画像形成の一例を示す図 【図14】第2実施例に係る画像形成システムによる画像形成の一例を示す図 【図15】第2実施例に係る画像形成システムによる画像形成の一例を示す図 【図16】一実施形態に係る印刷ユニットにおける複数の印刷装置の連結方法の第1例を示す図 【図17】一実施形態に係る印刷ユニットにおける複数の印刷装置の連結方法の第2例を示す図 【図18】一実施形態に係る情報処理装置の制御部による送信制御処理の手順の第1例を示すフローチャート 【図19】一実施形態に係る情報処理装置の制御部による送信制御処理の手順の第2例を示すフローチャート 【図20】一実施形態に係る情報処理装置の制御部が表示する画像の一例を示す図 【図21】第3実施例に係る情報処理装置および印刷装置の機能構成の一例を示すブロック図 【図22】第3実施例に係る画像形成システムによる画像形成の一例を示す図 【図23】第3実施例に係る画像形成システムによる画像形成の一例を示す図 【図24】第4実施例に係る情報処理装置および印刷装置の機能構成の一例を示すブロック図 【図25】第4実施例に係る印刷装置による印刷処理の手順の一例を示すフローチャート 【図26】第4実施例に係る画像形成システムによる画像形成の一例を示す図 【図27】一実施形態に係る情報処理装置の制御部が表示する連結ガイド画像の一例を示す図 【図28】一実施形態に係る情報処理装置の画像分割部による画像分割処理の手順の一例を示すフローチャート 【図29】一実施形態に係る情報処理装置の画像分割部による画像分割方法の一具体例を示す図 【発明を実施するための形態】 【0008】 以下、図面を参照して、一実施形態について説明する。 【0009】 (印刷装置13のハードウェア構成の一例) 図1は、一実施形態に係る印刷装置13のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 【0010】 印刷装置13は、ユーザの操作によって記録媒体12の表面上を移動しながら、情報処理装置11から受信した印刷データに基づいて、記録媒体12の表面にインクを吐出することにより、記録媒体12の表面に印刷データに応じた画像を形成する。 【0011】 例えば、ユーザは、印刷装置13を把持して、印刷装置13を記録媒体12の表面上で、所定の走査方向である第1方向(X軸正方向)に移動させる。印刷装置13は、この第1方向への移動の際にインクを吐出することにより、記録媒体12の表面に印刷データに応じた画像の一部を形成する。 【0012】 次に、ユーザは、印刷装置13を、第1方向と直交する第2方向(Y軸正方向)に移動させて、再び、印刷装置13を記録媒体12の表面上で、第1方向(X軸正方向)に移動させる。印刷装置13は、この第1方向への移動の際にインクを吐出することにより、記録媒体12の表面に印刷データに応じた画像の次の一部を形成する。 【0013】 ユーザは、印刷装置13の第2方向(Y軸正方向)への移動操作と、印刷装置13の第1方向(X軸正方向)への移動操作とを繰り返し行うことにより、記録媒体12の表面に印刷データに応じた画像の全部を形成することができる。 【0014】 図1に示すように、印刷装置13は、電源回路21、電源22、IJ記録ヘッド駆動回路23、IJ記録ヘッド24、制御部25、OPU(Operation panel Unit)26、通信I/F(Interface)27、ROM(Read Only Memory)28、DRAM(Dynamic Random Access Memory)29、ナビゲーションセンサ30、およびジャイロセンサ31を備える。 【0015】 電源回路21は、電源22から出力された電力を、IJ記録ヘッド駆動回路23、IJ記録ヘッド24、制御部25、OPU26、通信I/F27、ROM28、DRAM29、ナビゲーションセンサ30、およびジャイロセンサ31の各々に供給する。また、電源回路21は、電源22から出力された電力を、昇圧または降圧することができる。 【0016】 電源22は、電力を出力する。例えば、電源22は、各種電池(一次電池または二次電池)である。但し、これに限らず、電源22は、太陽電池、商用電源、燃料電池等であってもよい。 【0017】 IJ記録ヘッド駆動回路23は、駆動電圧波形データを用いて、IJ記録ヘッド24を駆動するための駆動電圧波形を生成する。IJ記録ヘッド駆動回路23は、IJ記録ヘッド24から吐出されるインクの液滴サイズ等に応じた駆動電圧波形を生成できる。 【0018】 IJ記録ヘッド24は、「インクヘッド」の一例であり、インクを吐出する。IJ記録ヘッド24は、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの4色のインクを吐出できる。但し、これに限らず、IJ記録ヘッド24は、ブラック1色のインクを吐出する構成を有してもよく、5色以上のインクを吐出する構成を有してもよい。 【0019】 制御部25は、印刷装置13の全体を制御する。例えば、制御部25は、ナビゲーションセンサ30によって検出されるIJ記録ヘッド24の移動量、および、ジャイロセンサ31によって検出されるIJ記録ヘッド24の角速度を元に、IJ記録ヘッド24に含まれる各ノズルの位置情報、該位置情報に応じて形成する画像の決定、並びに吐出すべきノズルであるか否かの判定等を行う。 【0020】 OPU26は、ユーザからの入力、および、ユーザに対する出力を行う。例えば、OPU26は印字ボタン26aを有する。印字ボタン26aは、ユーザからの印字開始の指示を受け付ける。また、例えば、OPU26は、印刷装置13の状態を表示するLED、液晶ディスプレイ、タッチパネル、音声入力機能等を有してもよい。 【0021】 通信I/F27は、外部との通信を行う。通信I/F27は、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)、赤外線、4G(携帯電話)、又はLTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線通信を行うものであってもよい。また、通信I/F27は、有線LAN、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等を用いた有線通信を行うものであってもよい。 【0022】 ROM(Read Only Memory)28は、印刷装置13のハードウェア制御を行うファームウェア、IJ記録ヘッド24の駆動電圧波形データ(液体を吐出するための電圧変化を規定するデータ)、および印刷装置13の初期設定データ等を格納する。 【0023】 DRAM(Dynamic Random Access Memory)29は、通信I/F27が受信した画像の記憶、およびROM28から展開されたファームウェア等を記憶する。DRAM29は、制御部25がファームウェアを実行する際のワークメモリとして利用可能である。 【0024】 ナビゲーションセンサ30は、「検出部」の一例である。ナビゲーションセンサ30は、所定のサンプリング周期毎に、印刷装置13の水平方向(X軸方向およびY軸方向)の移動量を検出する。例えば、ナビゲーションセンサ30は、発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)やレーザ等の光源と、記録媒体12を撮像する撮像センサとを有して構成される。例えば、ナビゲーションセンサ30は、印刷装置13が記録媒体12の表面上で移動したとき、撮像センサによって記録媒体12の表面の画像を連続的に撮像し、撮像された複数の画像における記録媒体12の表面の特徴点の位置の変化量に基づいて、印刷装置13の水平方向(X軸方向およびY軸方向)の移動量を検出することができる。本実施形態では、印刷装置13は、印刷装置13の底面に1つのナビゲーションセンサ30を備えるが、これに限らず、印刷装置13は、複数のナビゲーションセンサ30を備えてもよい。この場合、印刷装置13は、複数のナビゲーションセンサ30の検出値に基づいて、印刷装置13のヨー方向の回転角を算出してもよい。また、ナビゲーションセンサ30は、多軸の加速度センサによって実現されてもよい。 【0025】 ジャイロセンサ31は、「検出部」の一例である。ナビゲーションセンサ30は、所定のサンプリング周期毎に、印刷装置13のヨー方向の回転角(すなわち、記録媒体12の表面に対して垂直な軸を中心とする回転角度)を検出する。 【0026】 (制御部25のハードウェア構成の一例) 図2は、一実施形態に係る印刷装置13が備える制御部25のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 【0027】 図2に示すように、制御部25は、SoC25A、および、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)/FPGA(Field Programmable Gate Array)25Bを備える。 【0028】 SoC25AとASIC/FPGA25Bはバス46及び47を介して通信する。ASIC/FPGA25Bは、どちらの実装技術で設計されてもよいことを意味し、ASIC/FPGA25B以外の他の実装技術で構成されてよい。また、SoC25AとASIC/FPGA25Bを別のチップにすることなく1つのチップや基板で構成してもよい。或いは、3つ以上のチップや基板で実装してもよい。 【0029】 SoC25Aは、バス47を介して接続されたCPU33、位置算出回路34、メモリCTL(コントローラ)35、及びROM CTL(コントローラ)36を有する。なお、SoC25Aが有する構成要素はこれらに限られない。 【0030】 CPU33は、ROM28からDRAM29に展開されたファームウェア(プログラム)等を実行し、SoC25A内の位置算出回路34、メモリCTL35、及びROM CTL36の動作を制御する。また、CPU33は、ASIC/FPGA25B内のImage RAM37、DMAC(Direct Memory Access Controller)38、回転器39、割込みコントローラ41、ナビゲーションセンサI/F42、タイミング余白追加部43、IJ記録ヘッド制御部44及びジャイロセンサI/F45等の動作を制御する。 【0031】 位置算出回路34は、ナビゲーションセンサ30が検出するサンプリング周期ごとの移動量及びジャイロセンサ31が検出するサンプリング周期ごとの角速度に基づいて、印刷装置13の位置情報(例えば座標)を算出する。印刷装置13の位置情報とは、厳密には、IJ記録ヘッド24(図1参照)に含まれる各ノズルの位置情報である。 【0032】 位置算出回路34は、所定の原点(画像形成が開始される時の印刷装置13の初期位置)を基準に印刷装置13の位置情報を算出する。また、位置算出回路34は、過去の位置情報と最も新しい位置情報との差に基づいて移動方向や加速度を推定し、次回の吐出タイミングにおける印刷装置13の位置情報を予測することができる。 【0033】 メモリCTL35は、DRAM29とのインタフェースであり、DRAM29に対しデータを要求し、取得したファームウェアをCPU33に送出したり、取得した画像をASIC/FPGA25Bに送出したりする。 【0034】 ROM CTL36は、ROM28とのインタフェースであり、ROM28に対しデータを要求し、取得したデータをCPU33やASIC/FPGA25Bに送出する。 【0035】 ASIC/FPGA25Bは、バス46を介して接続されたImage RAM37、DMAC38、回転器39、割込みコントローラ41、ナビゲーションセンサI/F42、タイミング余白追加部43、IJ記録ヘッド制御部44及びジャイロセンサI/F45を有する。なお、ASIC/FPGA25Bが有する構成要素はこれらに限定されるものではない。 【0036】 回転器39は、インクを吐出するIJ記録ヘッド、IJ記録ヘッド内のノズル位置、及び取り付け誤差等によるIJ記録ヘッドの傾きに応じて、DMAC38が取得した画像を回転させる。DMAC38は回転後の画像をIJ記録ヘッド制御部44へ出力する。 【0037】 Image RAM37はDMAC38が取得した画像を一時的に格納する。すなわち、印刷装置13は、ある程度の画像をImage RAM37にバッファリングし、印刷装置13の位置情報に応じてバッファリングした画像を読み出すことができる。 【0038】 IJ記録ヘッド制御部44は、タイミング余白追加部43により生成されたタイミングで、IJ記録ヘッド駆動回路23を駆動する。IJ記録ヘッド制御部44は、画像(Tiff形式等)にディザ処理などを施して大きさと密度で画像を表す点の集合に画像を変換する。これにより、画像は吐出位置と点のサイズのデータとなる。IJ記録ヘッド制御部44は点のサイズに応じた制御信号をIJ記録ヘッド駆動回路23に出力する。IJ記録ヘッド駆動回路23は上記のように制御信号に対応した駆動波電圧形データを用いて、駆動電圧波形を生成する。 【0039】 ナビゲーションセンサI/F42は、タイミング余白追加部43により生成されたタイミングで、ナビゲーションセンサ30から移動量情報を取得し、当該移動量情報を内部レジスタに格納する。 【0040】 タイミング余白追加部43は、ナビゲーションセンサI/F42とジャイロセンサI/F45が情報を読み取るタイミングを通知し、IJ記録ヘッド制御部44に駆動タイミングを通知する。 【0041】 ジャイロセンサI/F45は、タイミング余白追加部43により生成されたタイミングで、ジャイロセンサ31から角速度情報を取得し、当該角速度情報を内部レジスタに格納する。 【0042】 割込みコントローラ41は、ナビゲーションセンサI/F42とナビゲーションセンサ30との通信が完了したことを通知するための割込み信号をSoC25Aへ出力する。また、割込みコントローラ41は、ジャイロセンサI/F45とジャイロセンサ31との通信が完了したことを通知するための割込み信号をSoC25Aへ出力する。また、割込みコントローラ41は、エラー等のステータス通知機能を有する。 【0043】 (制御部25による処理の手順の一例) 図3は、一実施形態に係る印刷装置13が備える制御部25による処理の手順の一例を示すフローチャートである。 【0044】 図3に示す一連の処理は、例えば、ユーザによって印刷装置13に設けられている電源ボタンが押下されると開始される。 【0045】 まず、制御部25は、印刷装置13が備える各デバイスの初期化処理(起動、初期設定等)を実行する(ステップS201)。 【0046】 次に、制御部25は、全てのデバイスの初期化処理が終了したか否かを判断する(ステップS202)。 【0047】 ステップS202において、全てのデバイスの初期化処理が終了していないと判断された場合(ステップS202:No)、制御部25は、ステップS202を再度実行する。 【0048】 一方、ステップS202において、全てのデバイスの初期化処理が終了したと判断された場合(ステップS202:Yes)、制御部25は、OPU26が有するLEDを点灯させることにより、ユーザに対し印刷が可能な状態であることを通知する(ステップS203)。 【0049】 ユーザは、この通知に応じて、情報処理装置11において印刷対象の画像を選択する。情報処理装置11は、選択された画像を印刷するための印刷ジョブを生成し、当該印刷ジョブを印刷装置13へ出力する。 【0050】 次に、制御部25は、情報処理装置11から出力された印刷ジョブを通信I/F27を介して受け取ると、OPU26が有するLEDを点滅させることにより、ユーザに対し印刷ジョブを受け取ったことを通知する(ステップS204)。 【0051】 ユーザは、印刷装置13を記録媒体12の表面の任意の初期位置に配置する。そして、ユーザは、印刷装置13に設けられている印刷開始ボタンを押下する。さらに、ユーザは、記録媒体12の表面上で、印刷装置13の走査を開始する。 【0052】 次に、制御部25は、各センサ(ナビゲーションセンサ30およびジャイロセンサ31)に対し、検出開始を指示する(ステップS205)。この指示に応じて、ナビゲーションセンサ30は、移動量の検出を開始する。また、ジャイロセンサ31は、角速度の検出を開始する。 【0053】 次に、制御部25は、ナビゲーションセンサI/F42により、ナビゲーションセンサ30から移動量情報を取得し、ジャイロセンサI/F45により、ジャイロセンサ31から角速度情報を取得する(ステップS206)。 【0054】 次に、制御部25は、ステップS206で取得された移動量情報および角速度情報によって特定されるIJ記録ヘッド24の現在位置を、IJ記録ヘッド24の初期位置(例えば、座標(X0,Y0))としてレジスタ、メモリ等に設定する(ステップS207)。 【0055】 次に、制御部25は、タイミング余白追加部43によって、時間計測を開始する(ステップS208)。 【0056】 次に、制御部25は、タイミング余白追加部43によって計測されている時間に基づいて、所定のリードタイミングが到来したか否かを判断する(ステップS209)。 【0057】 ステップS209において、所定のリードタイミングが到来していないと判断された場合(ステップS209:No)、制御部25は、ステップS209を再度実行する。 【0058】 一方、ステップS209において、所定のリードタイミングが到来したと判断された場合(ステップS209:Yes)、制御部25は、ナビゲーションセンサI/F42により、ナビゲーションセンサ30から移動量情報を取得し、ジャイロセンサI/F45により、ジャイロセンサ31から角速度情報を取得する(ステップS210)。 【0059】 次に、制御部25は、ステップS210で取得された移動量情報および角速度情報に基づいて、ナビゲーションセンサ30の現在位置を算出する(ステップS211)。そして、制御部25は、ステップS211で算出されたナビゲーションセンサ30の現在位置に基づいて、IJ記録ヘッド24の各ノズルの現在位置を算出する(ステップS212)。 【0060】 次に、制御部25は、ステップS212で算出された各ノズルの現在位置に基づいて、各ノズル周辺の画像データを、DRAM29から読み出し、DMAC38および回転器39により、IJ記録ヘッド24の現在位置および傾きに応じて回転させる(ステップS214)。 【0061】 次に、制御部25は、ステップS214で回転された画像データの座標と各ノズルの座標とを比較する(ステップS215)。 【0062】 次に、制御部25は、予め設定された吐出条件を満たすか否かを判断する(ステップS216)。 【0063】 ステップS216において、吐出条件を満たさないと判断された場合(ステップS216:No)、制御部25は、ステップS209へ処理を戻す。 【0064】 一方、ステップS216において、吐出条件を満たすと判断された場合(ステップS216:Yes)、制御部25は、IJ記録ヘッド制御部44へ画像データを出力することにより、IJ記録ヘッド24からインクを吐出させて画像形成を行う(ステップS217)。 【0065】 その後、制御部25は、全画像データの吐出を完了したか否かを判断する(ステップS218)。 【0066】 ステップS218において、全画像データの吐出を完了していないと判断された場合(ステップS218:No)、制御部25は、ステップS209へ処理を戻す。 【0067】 一方、ステップS218において、全画像データの吐出を完了したと判断された場合(ステップS218:Yes)、制御部25は、OPU26が有するLEDを点灯させることにより、ユーザに対し印刷が終了したことを通知する(ステップS219)。その後、制御部25は、図3に示す一連の処理を終了する。 【0068】 (IJ記録ヘッド24の現在位置の算出方法の一例) 図4は、一実施形態に係る印刷装置13が備える制御部25によるIJ記録ヘッド24の現在位置の算出方法の一例を示す図である。図4は、IJ記録ヘッド24と、IJ記録ヘッド24に設けられたナビゲーションセンサ30との移動前後の様子を示す。 【0069】 図4において、座標(X0,Y0)は、移動前のナビゲーションセンサ30の位置の座標を示し、座標(X0',Y0')は、移動後のナビゲーションセンサ30の位置の座標を示す。移動前のナビゲーションセンサ30の位置は、原点に対応する。 【0070】 また、θは移動前のIJ記録ヘッド24の角度を示し、dθはサンプリング周期ごとのIJ記録ヘッド24の回転角を示す。また、Lは、各ノズルが配列する方向におけるIJ記録ヘッド24の長さを示す。また、dX0は、IJ記録ヘッド24の第1方向(X軸方向)への移動量を示す。また、dY0は、IJ記録ヘッド24の第2方向(Y軸方向)への移動量を示す。 【0071】 以下、制御部25による、IJ記録ヘッド24の現在位置の算出方法について説明する。本算出方法は、第2方向(Y軸方向)へのインクヘッドの位置が変化するように、IJ記録ヘッド24の現在位置の座標(X0',Y0')を算出する算出方法である。例えば制御部25は、下記数式(1)~(7)により、IJ記録ヘッド24の現在位置の座標(X0',Y0')を算出する。 【0072】 ジャイロセンサ31の出力である角速度ωは、下記数式(1)によって表すことができる。 【0073】 【数】 【0074】 したがって、制御部25は、IJ記録ヘッド24の回転角dθを、下記数式(2)によって算出する。 【0075】 【数】 【0076】 また、制御部25は、IJ記録ヘッド24の現在(時間t=0~N)の角度θを、下記数式(3)によって算出する。 【0077】 【数】 【0078】 そして、制御部25は、IJ記録ヘッド24のX軸方向への移動量dX0を、下記数式(4)によって算出する。 【0079】 【数】 【0080】 また、制御部25は、IJ記録ヘッド24のY軸方向への移動量dY0を、下記数式(5)によって算出する。 【0081】 【数】 【0082】 さらに、制御部25は、IJ記録ヘッド24のX軸座標X0'を、下記数式(6)によって算出する。 【0083】 【数】 【0084】 また、制御部25は、IJ記録ヘッド24のY軸座標Y0'を、下記数式(7)によって算出する。 【0085】 【数】 【0086】 なお、制御部25は、上記のように算出されたIJ記録ヘッド24の現在位置の座標(X0',Y0')と、ナビゲーションセンサ30とIJ記録ヘッド24の各ノズルとの位置関係の情報とに基づき、IJ記録ヘッド24の各ノズルの座標を算出できる。 【0087】 〔第1実施例〕 (情報処理装置11の機能構成) 図5は、第1実施例に係る情報処理装置11の機能構成の一例を示すブロック図である。 【0088】 情報処理装置11は、印刷装置13と無線又は有線で通信する機能を有する情報処理装置である。情報処理装置11は、印刷装置13との通信を介して、印刷装置13へ印刷データを送信する。情報処理装置11としては、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、ハンディターミナル、ウェアラブルPC(腕時計型、サングラス型等)、携帯型のゲーム機、カーナビゲーション、デジタルカメラ、プロジェクタ、テレビ会議端末、ドローン等が挙げられる。 【0089】 図5に示すように、第1実施例に係る情報処理装置11は、印刷データの出力処理に関する機能として、画像選択部11A、画像分割部11B、余白追加部11C、送信部11D、通信部11E、および制御部11Gを備える。 【0090】 画像選択部11Aは、情報処理装置11から参照可能な複数の画像の中から、印刷対象とする画像を選択する。例えば、画像選択部11Aは、情報処理装置11に記憶されている複数の画像をディスプレイに表示して、これら複数の画像の中から印刷対象とする画像をユーザに選択させる。 【0091】 画像分割部11Bは、画像選択部11Aによって選択された画像を、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長(走査方向と直交する方向の長さ)に応じて、複数の分割画像に分割する。具体的には、画像分割部11Bは、IJ記録ヘッド24のヘッド長よりも長い画像を、ヘッド長以下の長さの複数の画像に分割する。なお、「IJ記録ヘッド24のヘッド長」とは、IJ記録ヘッド24の走査方向と直交する方向に並べられた複数のノズルからなるノズル列の長さである。 【0092】 余白追加部11Cは、「印刷開始位置調整データ生成部」の一例であり、複数の印刷装置13の印刷開始位置を揃えるための「印刷開始位置調整データ」を生成する。具体的には、余白追加部11Cは、「印刷開始位置調整データ」として、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔に応じて、画像分割部11Bによって分割された分割画像の先頭部に付与される余白を生成する。 【0093】 送信部11Dは、余白追加部11Cによって余白が追加された分割画像を、通信部11Eを介して、それぞれ対応する印刷装置13へ送信する。 【0094】 通信部11Eは、印刷装置13に対する無線接続および無線通信を行う。制御部11Gは、複数の印刷装置13との通信接続、および、複数の印刷装置13へのデータ送信を制御する。具体的には、制御部11Gは、複数の印刷装置13への順次接続と、複数の印刷装置13への順次データ送信とを制御する。また、制御部11Gは、複数の印刷装置13のユーザによる連結を支援することができる。 【0095】 上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。 【0096】 (印刷データの出力処理の手順の一例) 図6は、第1実施例に係る情報処理装置11による印刷データの出力処理の手順の一例を示すフローチャートである。 【0097】 まず、画像選択部11Aが、情報処理装置11から参照可能な複数の画像の中から、印刷対象とする画像を選択する(ステップS301)。 【0098】 次に、画像分割部11Bが、ステップS301で選択された画像を、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長に応じて、複数の分割画像に分割する(ステップS302)。 【0099】 次に、余白追加部11Cが、ステップS302で分割された複数の分割画像に対し、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔に応じて、余白を追加する(ステップS303)。 【0100】 次に、送信部11Dが、ステップS303で余白が追加された分割画像を、印刷ジョブとして、通信部11Eを介して、それぞれ対応する印刷装置13へ送信する。その後、情報処理装置11は、図6に示す一連の処理を終了する。 【0101】 (画像形成システム10による画像形成の一例) 図7~図10を参照して、第1実施例に係る画像形成システム10による画像形成の一例を説明する。図7~図10は、第1実施例に係る画像形成システム10による画像形成の一例を示す図である。なお、第1実施例では、図10に示すように、走査方向と直交する方向に位置をずらして配置された印刷装置13A,13Bが、「印刷ユニット」を構成する。 【0102】 まず、図7に示すように、情報処理装置11の画像分割部11Bが、ユーザによって選択された印刷対象画像100を、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長L1に応じて、複数の分割画像に分割する。図7に示す例では、印刷対象画像100の長さは、(IJ記録ヘッド24のヘッド長L1×2)未満であるため、画像選択部11Aは、印刷対象画像100を2つの分割画像100A,100Bに分割する。 【0103】 次に、図8に示すように、情報処理装置11の余白追加部11Cが、分割画像100Aの印刷開始位置を分割画像100Bの印刷開始位置に揃えるために、分割画像100Aに対し、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔に応じて、余白S1を追加する。 【0104】 次に、図9に示すように、情報処理装置11の送信部11Dが、分割画像100Aを、印刷ジョブとして、無線通信を介して、印刷装置13Aへ送信する。また、情報処理装置11の送信部11Dが、分割画像100Bを、印刷ジョブとして、無線通信を介して、印刷装置13Bへ送信する。なお、図9は、印刷ユニットにおける印刷装置13A,13Bの配列を示すものではなく、印刷装置13A,13Bの各々に対し、対応する分割画像100A,100Bを送信することを示す概念図である。 【0105】 次に、図10に示すように、印刷装置13A,13Bが、記録媒体12の表面上で走査されることにより、記録媒体12の表面に対して、分割画像100A,100Bを印刷する。図10に示すように、印刷装置13A,13Bは、走査方向に連結されている。また、印刷装置13A,13Bは、走査方向と直交する方向において、印刷装置13AのIJ記録ヘッド24の下端位置と、印刷装置13BのIJ記録ヘッド24の上端位置とが一致するように、オフセットされている。これにより、図10に示すように、分割画像100Aと分割画像100Bとが、上下方向に隙間無く連結された状態で印刷される。また、図10に示すように、分割画像100Aの先頭部に対して、予め2つのIJ記録ヘッド24の間隔W1に応じた余白S1が追加されているために、分割画像100Aの印刷開始位置と分割画像100Bの印刷開始位置とが揃う。すなわち、分割画像100Aと分割画像100Bとが、左右方向にずれなく印刷される。 【0106】 〔第2実施例〕 (情報処理装置11の機能構成) 図11は、第2実施例に係る情報処理装置11の機能構成の一例を示すブロック図である。図11に示すように、第2実施例に係る情報処理装置11は、印刷データの出力処理に関する機能として、画像選択部11A、画像分割部11B、印刷開始位置情報生成部11F、送信部11D、通信部11E、および制御部11Gを備える。 【0107】 画像選択部11Aは、情報処理装置11から参照可能な複数の画像の中から、印刷対象とする画像を選択する。例えば、画像選択部11Aは、情報処理装置11に記憶されている複数の画像をディスプレイに表示して、これら複数の画像の中から印刷対象とする画像をユーザに選択させる。 【0108】 画像分割部11Bは、画像選択部11Aによって選択された画像を、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長(走査方向と直交する方向の長さ)に応じて、複数の分割画像に分割する。具体的には、画像分割部11Bは、IJ記録ヘッド24のヘッド長よりも長い画像を、ヘッド長以下の長さの複数の画像に分割する。 【0109】 印刷開始位置情報生成部11Fは、「印刷開始位置調整データ生成部」の一例であり、複数の印刷装置13の印刷開始位置を揃えるための「印刷開始位置調整データ」を生成する。具体的には、印刷開始位置情報生成部11Fは、「印刷開始位置調整データ」として、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔に応じて、分割画像の印刷開始位置を示す座標情報を生成する。 【0110】 送信部11Dは、画像分割部11Bによって分割された分割画像と、印刷開始位置情報生成部11Fによって生成された座標情報とを、通信部11Eを介して、それぞれ対応する印刷装置13へ送信する。 【0111】 通信部11Eは、印刷装置13に対する無線接続および無線通信を行う。制御部11Gは、複数の印刷装置13との通信接続、および、複数の印刷装置13へのデータ送信を制御する。具体的には、制御部11Gは、複数の印刷装置13への順次接続と、複数の印刷装置13への順次データ送信とを制御する。また、制御部11Gは、複数の印刷装置13のユーザによる連結を支援することができる。 【0112】 (印刷データの出力処理の手順の一例) 図12は、第2実施例に係る情報処理装置11による印刷データの出力処理の手順の一例を示すフローチャートである。 【0113】 まず、画像選択部11Aが、情報処理装置11から参照可能な複数の画像の中から、印刷対象とする画像を選択する(ステップS401)。 【0114】 次に、画像分割部11Bが、ステップS401で選択された画像を、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長に応じて、複数の分割画像に分割する(ステップS402)。 【0115】 次に、印刷開始位置情報生成部11Fが、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔に応じて、ステップS402で分割された複数の分割画像の印刷開始位置を示す座標情報を生成する(ステップS403)。 【0116】 次に、送信部11Dが、ステップS402で分割された分割画像と、ステップS403で生成された座標情報とを、印刷ジョブとして、通信部11Eを介して、それぞれ対応する印刷装置13へ送信する。その後、情報処理装置11は、図12に示す一連の処理を終了する。 【0117】 (画像形成システム10による画像形成の一例) 図13~図15を参照して、第2実施例に係る画像形成システム10による画像形成の一例を説明する。図13~図15は、第2実施例に係る画像形成システム10による画像形成の一例を示す図である。なお、第2実施例では、図15に示すように、走査方向と直交する方向に位置をずらして配置された印刷装置13A,13Bが、「印刷ユニット」を構成する。 【0118】 まず、図13に示すように、情報処理装置11の画像分割部11Bが、ユーザによって選択された印刷対象画像100を、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長L1に応じて、複数の分割画像に分割する。図13に示す例では、印刷対象画像100の長さは、(IJ記録ヘッド24のヘッド長L1×2)未満であるため、画像選択部11Aは、印刷対象画像100を2つの分割画像100A,100Bに分割する。 【0119】 次に、図14に示すように、情報処理装置11の印刷開始位置情報生成部11Fが、分割画像100Aの印刷開始位置を分割画像100Bの印刷開始位置に揃えるために、分割画像100A,100Bの各々に対し、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔W1に応じて、印刷開始位置を示す座標情報110A,110Bを生成する。なお、図14は、印刷ユニットにおける印刷装置13A,13Bの配列を示すものではなく、印刷装置13A,13Bの各々に対し、対応する分割画像100A,100Bを送信することを示す概念図である。 【0120】 例えば、印刷開始位置情報生成部11Fは、印刷装置13Aが走査方向に間隔W1分の距離移動したときに、印刷装置13Aが分割画像100Aの印刷を開始するように、分割画像100Aに対する座標情報110Aとして(X0-W1,Y0)を生成する。 【0121】 また、印刷開始位置情報生成部11Fは、印刷装置13Bが直ちに分割画像100Bの印刷を開始するように、分割画像100Bに対する座標情報110Bとして(X0,Y0)を生成する。 【0122】 次に、図14に示すように、情報処理装置11の送信部11Dが、分割画像100Aおよび座標情報110Aを、印刷ジョブとして、無線通信を介して、印刷装置13Aへ送信する。また、情報処理装置11の送信部11Dが、分割画像100Bおよび座標情報110Bを、印刷ジョブとして、無線通信を介して、印刷装置13Bへ送信する。 【0123】 次に、図15に示すように、印刷装置13A,13Bが、記録媒体12の表面上で走査されることにより、記録媒体12の表面に対して、分割画像100A,100Bを印刷する。図15に示すように、印刷装置13A,13Bは、走査方向に連結されている。また、印刷装置13A,13Bは、走査方向と直交する方向において、印刷装置13AのIJ記録ヘッド24の下端位置と、印刷装置13BのIJ記録ヘッド24の上端位置とが一致するように、オフセットされている。これにより、図15に示すように、分割画像100Aと分割画像100Bとが、上下方向に隙間無く連結された状態で印刷される。また、印刷装置13A,13Bが、座標情報110A,110Bに基づく印刷開始位置から、分割画像100A,100Bの印刷を開始する。これにより、分割画像100Aの印刷開始位置と分割画像100Bの印刷開始位置とが揃う。すなわち、分割画像100Aと分割画像100Bとが、左右方向にずれなく印刷される。 【0124】 (複数の印刷装置13の連結方法の一例) 図16は、一実施形態に係る印刷ユニット14における複数の印刷装置13の連結方法の第1例を示す図である。図16に示す例では、治具200により、複数の印刷装置13を、IJ記録ヘッド24のヘッド長分ずらして連結することができる。具体的には、治具200は、印刷装置13Aを嵌め込み可能な嵌め込み部202Aと、印刷装置13Bを嵌め込み可能な嵌め込み部202Bとを有する。図16に示すように、治具200は、嵌め込み部202Aに印刷装置13Aを嵌め込み、嵌め込み部202Bに印刷装置13Bを嵌め込む。これにより、印刷装置13A,13Bを、IJ記録ヘッド24のヘッド長分ずらして連結し、印刷ユニット14を構成することができる。なお、治具200により、3つ以上の印刷装置13を連結して印刷ユニット14を構成しても良い。 【0125】 図17は、一実施形態に係る印刷ユニット14における複数の印刷装置13の連結方法の第2例を示す図である。図17に示す例では、印刷装置13Aの所定位置(右側面)に設けられた突起204を、印刷装置13Bの所定位置(左側面)に設けられた孔206に嵌め込む。これにより、印刷装置13A,13Bを、IJ記録ヘッド24のヘッド長分ずらして連結し、印刷ユニット14を構成することができる。なお、突起204および孔206により、3つ以上の印刷装置13を連結して印刷ユニット14を構成しても良い。 【0126】 (情報処理装置11による操作支援処理の一例) 図18は、一実施形態に係る情報処理装置11の制御部11Gによる送信制御処理の手順の第1例を示すフローチャートである。 【0127】 まず、制御部11Gは、N番目(N=1,2,3,···)の印刷装置13の電源の起動をユーザに指示する(ステップS501)。すなわち、制御部11Gは、複数の印刷装置13へのデータ送信に必要なユーザ操作をガイドすることができる。 【0128】 次に、制御部11Gは、N番目の印刷装置13に対するペアリングを行い、当該ペアリングが完了したか否かを判断する(ステップS502)。 【0129】 ステップS502において、ペアリングが完了していないと判断された場合(ステップS502:No)、制御部11Gは、規定時間が経過したか否かを判断する(ステップS503)。ステップS503において、規定時間が経過していないと判断された場合(ステップS503:No)、制御部11Gは、ステップS502へ処理を戻す。ステップS503において、規定時間が経過したと判断された場合(ステップS503:Yes)、制御部11Gは、ディスプレイにエラーを表示し(ステップS504)、図18に示す一連の処理を終了する。 【0130】 ステップS502において、ペアリングが完了したと判断された場合(ステップS502:Yes)、制御部11Gは、N番目の印刷装置13へ分割画像を送信する(ステップS505)。 【0131】 次に、制御部11Gは、全ての印刷装置13への分割画像の送信が完了したか否かを判断する(ステップS506)。 【0132】 ステップS506において、全ての印刷装置13への分割画像の送信が完了していないと判断された場合(ステップS506:No)、制御部11Gは、N番目の印刷装置13とのペアリングを解除し(ステップS507)、ステップS501へ処理を戻す。 【0133】 ステップS506において、全ての印刷装置13への分割画像の送信が完了したと判断された場合(ステップS506:Yes)、制御部11Gは、複数の印刷装置13による複数の分割画像の印刷を実行させて(ステップS508)、図18に示す一連の処理を終了する。 【0134】 図18に示す一連の処理によれば、制御部11Gは、·全ての印刷装置13の電源がOFFになっている状態で操作を開始することができる。また、制御部11Gは、左側の印刷装置13から順番に電源をONに切り換えて、分割画像を送信することができる。ユーザは、印刷装置13の電源をONに切り替えるだけでよい。また、制御部11Gは、ペアリング、画像データ送信、およびペアリング解除を、自動で処理することができる。 【0135】 図19は、一実施形態に係る情報処理装置11の制御部11Gによる送信制御処理の手順の第2例を示すフローチャートである。 【0136】 まず、制御部11Gは、何れか一の印刷装置13をランダムに選択し、当該一の印刷装置13に対するペアリングを行い、当該ペアリングが完了したか否かを判断する(ステップS601)。 【0137】 ステップS601において、ペアリングが完了していないと判断された場合(ステップS601:No)、制御部11Gは、規定時間が経過したか否かを判断する(ステップS602)。ステップS602において、規定時間が経過していないと判断された場合(ステップS602:No)、制御部11Gは、ステップS601へ処理を戻す。ステップS602において、規定時間が経過したと判断された場合(ステップS602:Yes)、制御部11Gは、ディスプレイにエラーを表示し(ステップS603)、図19に示す一連の処理を終了する。 【0138】 ステップS601において、ペアリングが完了したと判断された場合(ステップS601:Yes)、制御部11Gは、ペアリングが完了した一の印刷装置13に対し、LEDの点灯を指示する(ステップS604)。そして、制御部11Gは、複数の印刷装置13が並んでいる画像(図20参照)をディスプレイに表示し(ステップS605)、当該画像において、LEDが点灯している一の印刷装置13をユーザに選択させる(ステップS606)。さらに、制御部11Gは、ユーザによって選択された一の印刷装置13に対して、分割画像を送信する(ステップS607)。 【0139】 次に、制御部11Gは、全ての印刷装置13への分割画像の送信が完了したか否かを判断する(ステップS608)。 【0140】 ステップS608において、全ての印刷装置13への分割画像の送信が完了していないと判断された場合(ステップS608:No)、制御部11Gは、一の印刷装置13とのペアリングを解除し(ステップS609)、ステップS601へ処理を戻す。 【0141】 ステップS608において、全ての印刷装置13への分割画像の送信が完了したと判断された場合(ステップS608:Yes)、制御部11Gは、複数の印刷装置13による複数の分割画像の印刷を実行させて(ステップS610)、図19に示す一連の処理を終了する。 【0142】 図19に示す一連の処理によれば、制御部11Gは、複数の印刷装置13に対してランダムにペアリングを行い、分割画像を送信することができる。ユーザは、ペアリング中の一の印刷装置13を確認して、一の印刷装置13を、情報処理装置11に表示された画像で選択すればよい。また、制御部11Gは、ペアリング、画像データ送信、およびペアリング解除を、自動で処理することができる。 【0143】 (制御部11Gが表示する画像の一例) 図20は、一実施形態に係る情報処理装置11の制御部11Gが表示する画像の一例を示す図である。図20に示すように、制御部11Gは、複数の印刷装置13が並んでいる画像300をディスプレイに表示し、当該画像300において、一の印刷装置13をユーザに選択させることができる。そして、制御部11Gは、ユーザによって選択された一の印刷装置13に対して、分割画像を送信することができる。すなわち、制御部11Gは、画像300により、複数の印刷装置13へのデータ送信に必要なユーザ操作をガイドすることができる。なお、画像300に印刷装置13の数は、画像から分割された分割画像の数に基づく。 【0144】 〔第3実施例〕 (情報処理装置11および印刷装置13の機能構成) 図21は、第3実施例に係る情報処理装置11および印刷装置13の機能構成の一例を示すブロック図である。図21に示すように、第3実施例に係る情報処理装置11は、印刷対象画像の出力に関する機能として、画像選択部11A、送信部11D、および通信部11Eを備える。 【0145】 画像選択部11Aは、情報処理装置11から参照可能な複数の画像の中から、印刷対象画像を選択する。例えば、画像選択部11Aは、情報処理装置11に記憶されている複数の画像をディスプレイに表示して、これら複数の画像の中から印刷対象画像をユーザに選択させる。 【0146】 送信部11Dは、画像選択部11Aによって選択された印刷対象画像を、通信部11Eを介して、複数の印刷装置13の各々へ送信する。 【0147】 通信部11Eは、複数の印刷装置13の各々に対する無線接続および無線通信を行う。 【0148】 また、図21示すように、第3実施例に係る印刷装置13は、印刷対象画像の印刷に関する機能として、通信部13a、画像分割部13b、余白追加部13c、および印刷制御部13dを備える。 【0149】 通信部13aは、情報処理装置11から送信された印刷対象画像を受信する。 【0150】 画像分割部13bは、通信部13aによって受信された画像を、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長(走査方向と直交する方向の長さ)に応じて、複数の分割画像に分割する。具体的には、画像分割部13bは、IJ記録ヘッド24のヘッド長よりも長い画像を、ヘッド長以下の長さの複数の画像に分割する。そして、画像分割部13bは、上記のとおり印刷対象画像を分割することにより、印刷対象画像から、当該印刷装置13が印刷すべき一の分割画像を抽出する。 【0151】 余白追加部13cは、「印刷開始位置調整データ生成部」の一例であり、複数の印刷装置13の印刷開始位置を揃えるための「印刷開始位置調整データ」を生成する。具体的には、余白追加部13cは、「印刷開始位置調整データ」として、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔に応じて、画像分割部13bによって抽出された一の分割画像の先頭部に付与される余白を生成する。 【0152】 印刷制御部13dは、画像分割部13bによって抽出された一の分割画像と、余白追加部13cによって生成された余白とに基づいて、IJ記録ヘッド24による、画像分割部13bによって抽出された一の分割画像の記録媒体12への印刷を制御する。 【0153】 (印刷処理の手順の一例) 図22は、第3実施例に係る印刷装置13による印刷処理の手順の一例を示すフローチャートである。 【0154】 まず、通信部13aが、情報処理装置11から送信された印刷対象画像を受信する(ステップS801)。 【0155】 次に、画像分割部13bが、ステップS801で受信された印刷対象画像から、当該印刷装置13が印刷すべき一の分割画像を抽出する(ステップS802)。 【0156】 次に、余白追加部13cが、ステップS802で抽出された一の分割画像の先頭部に対し、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔に応じて、余白を追加する(ステップS803)。 【0157】 次に、印刷制御部13dが、IJ記録ヘッド24による、ステップS803で余白が追加された一の分割画像の記録媒体12への印刷を制御する(ステップS804)。その後、印刷装置13は、図22に示す一連の処理を終了する。 【0158】 (画像形成システム10による画像形成の一例) 図23は、第3実施例に係る画像形成システム10による画像形成の一例を示す図である。 【0159】 まず、情報処理装置11の送信部11Dが、印刷装置13A,13Bの各々に対して、印刷対象画像100および連結位置情報を送信する。「連結位置情報」は、印刷ユニットを構成する各印刷装置(本実施例では印刷装置13A,13B)の連結位置を示す情報(たとえば印刷装置の走査方向における連結位置の順番を示す情報)である。 【0160】 次に、印刷対象画像100と連結位置情報とを受信した印刷装置13A,13Bの各々は、連結位置情報と、IJ記録ヘッド24のヘッド長L1とに基づいて印刷対象画像100を分割することにより、分割画像を生成する。例えば、印刷装置13Aが印刷ユニットを構成する複数の印刷装置の中で、走査方向で最も上流側に位置する印刷装置である場合には、印刷装置13Aは、その連結位置情報とIJ記録ヘッド24のヘッド長L1とに基づいて印刷対象画像100を分割することにより、印刷対象画像の上半分の分割画像100Aを生成する。また、印刷装置13Bが印刷ユニットを構成する複数の印刷装置の中で、走査方向で最も下流側に位置する印刷装置である場合には、印刷装置13Bは、その連結位置情報とIJ記録ヘッド24のヘッド長L1とに基づいて印刷対象画像100を分割することにより、印刷対象画像の下半分の分割画像100Bを生成する。 【0161】 次に、印刷装置13Aが、分割画像100Aの印刷開始位置を分割画像100Bの印刷開始位置に揃えるために、分割画像100Aに対し、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔に応じて、余白S1を追加する。なお、印刷装置13A,13Bは、連結位置情報に基づき、分割画像100A,100Bの印刷開始位置を揃えるための余白の追加の要否を判断することができる。たとえば、印刷装置13Aは、連結位置情報が印刷ユニットを構成する複数の印刷装置の中で、走査方向で最も上流側に位置するものである場合には、分割画像100Aの先頭部に余白を追加する。一方、印刷装置13Bは、連結位置情報が印刷ユニットを構成する複数の印刷装置の中で、走査方向で最も下流側に位置するものである場合には、余白の追加を行わない。なお、印刷ユニットを構成する印刷装置が3つ以上の場合には、走査方向で最も上流側の印刷装置と最も下流側の印刷装置との間に位置する連結位置情報であれば、分割画像の先頭部に余白を追加する。 【0162】 以上のように、印刷対象画像と連結位置情報を各印刷装置に送信することで、連結位置情報に基づき印刷装置側で画像の分割と余白の追加の処理とを行うことができる。 【0163】 そして、印刷装置13A,13Bが、記録媒体12の表面上で走査されることにより、記録媒体12の表面に対して、分割画像100A,100Bを印刷する。印刷装置13A,13Bは、走査方向に連結されている。また、印刷装置13A,13Bは、走査方向と直交する方向において、印刷装置13AのIJ記録ヘッド24の下端位置と、印刷装置13BのIJ記録ヘッド24の上端位置とが一致するように、オフセットされている。これにより、分割画像100Aと分割画像100Bとが、上下方向に隙間無く連結された状態で印刷される。また、分割画像100Aの先頭部に対して、2つのIJ記録ヘッド24の間隔W1に応じた余白S1が追加されているために、分割画像100Aの印刷開始位置と分割画像100Bの印刷開始位置とが揃う。すなわち、分割画像100Aと分割画像100Bとが、左右方向にずれなく印刷される。 【0164】 〔第4実施例〕 (情報処理装置11および印刷装置13の機能構成) 図24は、第4実施例に係る情報処理装置11および印刷装置13の機能構成の一例を示すブロック図である。図24に示すように、第4実施例に係る情報処理装置11は、印刷対象画像の出力に関する機能として、画像選択部11A、送信部11D、および通信部11Eを備える。 【0165】 画像選択部11Aは、情報処理装置11から参照可能な複数の画像の中から、印刷対象画像を選択する。例えば、画像選択部11Aは、情報処理装置11に記憶されている複数の画像をディスプレイに表示して、これら複数の画像の中から印刷対象画像をユーザに選択させる。 【0166】 送信部11Dは、画像選択部11Aによって選択された印刷対象画像を、通信部11Eを介して、複数の印刷装置13の各々へ送信する。 【0167】 通信部11Eは、複数の印刷装置13の各々に対する無線接続および無線通信を行う。 【0168】 また、図24に示すように、第4実施例に係る印刷装置13は、印刷対象画像の印刷に関する機能として、通信部13a、画像分割部13b、印刷開始位置情報生成部13e、および印刷制御部13dを備える。 【0169】 通信部13aは、情報処理装置11から送信された印刷対象画像を受信する。 【0170】 画像分割部13bは、通信部13aによって受信された画像を、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長(走査方向と直交する方向の長さ)に応じて、複数の分割画像に分割する。具体的には、画像分割部13bは、IJ記録ヘッド24のヘッド長よりも長い画像を、ヘッド長以下の長さの複数の画像に分割する。そして、画像分割部13bは、上記のとおり印刷対象画像を分割することにより、印刷対象画像から、当該印刷装置13が印刷すべき一の分割画像を抽出する。 【0171】 印刷開始位置情報生成部13eは、「印刷開始位置調整データ生成部」の一例であり、複数の印刷装置13の印刷開始位置を揃えるための「印刷開始位置調整データ」を生成する。具体的には、印刷開始位置情報生成部13eは、「印刷開始位置調整データ」として、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔に応じて、分割画像の印刷開始位置を示す座標情報を生成する。 【0172】 印刷制御部13dは、画像分割部13bによって抽出された一の分割画像と、印刷開始位置情報生成部13eによって生成された座標情報とに基づいて、IJ記録ヘッド24による、画像分割部13bによって抽出された一の分割画像の記録媒体12への印刷を制御する。 【0173】 (印刷処理の手順の一例) 図25は、第4実施例に係る印刷装置13による印刷処理の手順の一例を示すフローチャートである。 【0174】 まず、通信部13aが、情報処理装置11から送信された印刷対象画像を受信する(ステップS901)。 【0175】 次に、画像分割部13bが、ステップS901で受信された印刷対象画像から、当該印刷装置13が印刷すべき一の分割画像を抽出する(ステップS902)。 【0176】 次に、印刷開始位置情報生成部13eが、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔に応じて、ステップS902で抽出された一の分割画像の印刷開始位置を示す座標情報を生成する(ステップS903)。 【0177】 次に、印刷制御部13dが、IJ記録ヘッド24による、ステップS903で生成された座標情報に基づく印刷開始位置からの、ステップS902で抽出された一の分割画像の記録媒体12への印刷を制御する(ステップS904)。その後、印刷装置13は、図25に示す一連の処理を終了する。 【0178】 (画像形成システム10による画像形成の一例) 図26は、第4実施例に係る画像形成システム10による画像形成の一例を示す図である。 【0179】 まず、情報処理装置11の送信部11Dが、印刷装置13A,13Bの各々に対して、印刷対象画像100および連結位置情報を送信する。「連結位置情報」は、印刷ユニットを構成する各印刷装置(本実施例では印刷装置13A,13B)の連結位置を示す情報(たとえば印刷装置の走査方向における連結位置の順番を示す情報)である。 【0180】 次に、印刷対象画像100と連結位置情報とを受信した印刷装置13A,13Bの各々は、連結位置情報と、IJ記録ヘッド24のヘッド長L1に基づいて印刷対象画像100を分割することにより、分割画像を生成する。例えば、印刷装置13Aが印刷ユニットを構成する複数の印刷装置の中で、走査方向で最も上流側に位置する印刷装置である場合には、印刷装置13Aは、その連結位置情報とIJ記録ヘッド24のヘッド長L1とに基づいて印刷対象画像100を分割することにより、印刷対象画像の上半分の分割画像100Aを生成する。また、印刷装置13Bは、その連結位置情報とIJ記録ヘッド24のヘッド長L1とに基づいて印刷対象画像100を分割することにより、印刷対象画像の下半分の分割画像100Bを生成する。 【0181】 次に、印刷装置13A,13Bの各々が、分割画像100Aの印刷開始位置と分割画像100Bの印刷開始位置とを揃えるために、分割画像100A,100Bの各々に対し、連結位置情報に基づいて、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔W1に応じた、印刷開始位置を示す座標情報110A,110Bを生成する。 【0182】 例えば、印刷装置13Aは、連結位置情報が印刷ユニットを構成する複数の印刷装置の中で、走査方向で最も上流側に位置するものである場合には、印刷開始位置の上流側へのオフセットを行い、印刷装置13Aが走査方向に間隔W1分の距離移動したときに、印刷装置13Aが分割画像100Aの印刷を開始するように、分割画像100Aに対する座標情報110Aとして(X0-W1,Y0)を生成する。 【0183】 また、印刷装置13Bは、連結位置情報が印刷ユニットを構成する複数の印刷装置の中で、走査方向で最も下流側に位置するものである場合には、印刷開始位置の上流側へのオフセットを行わず、印刷装置13Bが直ちに分割画像100Bの印刷を開始するように、分割画像100Bに対する座標情報110Bとして(X0,Y0)を生成する。 【0184】 なお、印刷ユニットを構成する印刷装置が3つ以上の場合には、走査方向で最も上流側の印刷装置と最も下流側の印刷装置との間に位置する連結位置情報であれば、印刷開始位置の上流側へのオフセットを行う。 【0185】 以上のように、印刷対象画像と連結位置情報を各印刷装置に送信することで、連結位置情報に基づき印刷装置側で画像の分割と印刷開始位置の上流側へのオフセット処理とを行うことができる。 【0186】 そして、印刷装置13A,13Bが、記録媒体12の表面上で走査されることにより、記録媒体12の表面に対して、分割画像100A,100Bを印刷する。印刷装置13A,13Bは、走査方向に連結されている。また、印刷装置13A,13Bは、走査方向と直交する方向において、印刷装置13AのIJ記録ヘッド24の下端位置と、印刷装置13BのIJ記録ヘッド24の上端位置とが一致するように、オフセットされている。これにより、分割画像100Aと分割画像100Bとが、上下方向に隙間無く連結された状態で印刷される。また、印刷装置13A,13Bが、座標情報110A,110Bに基づく印刷開始位置から、分割画像100A,100Bの印刷を開始する。これにより、分割画像100Aの印刷開始位置と分割画像100Bの印刷開始位置とが揃う。すなわち、分割画像100Aと分割画像100Bとが、左右方向にずれなく印刷される。 【0187】 (連結支援方法の一例) 図27は、一実施形態に係る情報処理装置11の制御部11Gが表示する連結ガイド画像の一例を示す図である。図27に示すように、制御部11Gは、複数の印刷装置13が並んでいる連結ガイド画像310をディスプレイに表示し、当該連結ガイド画像310により、複数の印刷装置13のユーザによる連結を支援することができる。 【0188】 具体的には、制御部11Gは、左側(走査方向で最も上流側)から順に一の印刷装置13を選択し、一の印刷装置13に対して、LEDを点灯させる。そして、制御部11Gは、図27に示すように、連結ガイド画像310において、一の印刷装置13の連結位置を表示する。ユーザは、指定された連結位置に一の印刷装置13を連結すると、当該連結が完了した旨を連結ガイド画像310に入力する(図27に示す例では、OKボタンを押下する)。制御部11Gは、以上の処理を繰り返し実行することにより、全ての印刷装置13のユーザによる連結をガイドすることができる。 【0189】 (画像分割方法の一例) 図28は、一実施形態に係る情報処理装置11の画像分割部11Bによる画像分割処理の手順の一例を示すフローチャートである。 【0190】 まず、画像分割部11Bは、印刷対象画像の上端を起点とし、起点からIJ記録ヘッド24のヘッド長L1分下にシフトした位置を算出する(ステップS701)。 【0191】 次に、画像分割部11Bは、ステップS701で算出された位置が印刷対象画像100の領域外であるか否かを判断する(ステップS702)。 【0192】 ステップS702において、算出された位置が印刷対象画像100の領域外であると判断された場合(ステップS702:Yes)、画像分割部11Bは、図28に示す一連の処理を終了する。 【0193】 ステップS702において、算出された位置が印刷対象画像100の領域外ではないと判断された場合(ステップS702:No)、画像分割部11Bは、ステップS701で算出された位置で印刷対象画像100を上下に分割する(ステップS703)。 【0194】 次に、画像分割部11Bは、ステップS703で分割された下側の画像の上端を起点とし、起点からIJ記録ヘッド24のヘッド長L1分下にシフトした位置を算出する(ステップS704)。その後、画像分割部11Bは、ステップS702へ処理を戻す。 【0195】 図28に示す一連の処理により、画像分割部11Bは、起点からヘッド長L1分下にシフトした位置が印刷対象画像100の領域外になるまで、ヘッド長L1毎の画像分割を繰り返すことができる。 【0196】 (画像分割方法の一具体例) 図29は、一実施形態に係る情報処理装置11の画像分割部11Bによる画像分割方法の一具体例を示す図である。図29に示すように、画像分割部11Bは、印刷対象画像100の上端を起点P0とし、起点P0からIJ記録ヘッド24のヘッド長L1分下にシフトした位置P1で印刷対象画像100を上下に分割する。次に、画像分割部11Bは、分割後の下側の画像の上端位置P1を新たな起点P1とし、起点P1からIJ記録ヘッド24のヘッド長L1分下にシフトした位置P2で印刷対象画像100を上下に分割する。以降、画像分割部11Bは、起点からヘッド長L1分下にシフトした位置が印刷対象画像100の領域外になるまで、同様にヘッド長L1毎の画像分割を繰り返す。 【0197】 (効果) 以上説明したように、一実施形態に係る印刷システムは、走査方向と直交する方向に位置をずらして配置された複数の印刷装置13を有する印刷ユニット14と、複数の印刷装置13の各々と通信可能な情報処理装置11と、を備えた印刷システムであって、情報処理装置11は、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長L1よりも長い印刷対象画像を、ヘッド長L1以下の長さの複数の分割画像に分割する画像分割部11Bと、複数の分割画像の印刷開始位置を揃えるための印刷開始位置調整データを生成する印刷開始位置調整データ生成部と、分割画像と印刷開始位置調整データとをそれぞれ対応する印刷装置13に送信する送信部11Dとを備え、印刷ユニット14は、分割画像と印刷開始位置調整データとに基づいて、複数の印刷装置13により、記録媒体12に印刷対象画像を印刷する。 【0198】 これにより、一実施形態に係る印刷システムは、印刷ユニット14が備える複数の印刷装置13により、複数の分割画像を、印刷開始位置を揃えて印刷することで、記録媒体12に対し、IJ記録ヘッド24のヘッド長L1よりも長い印刷対象画像を印刷することができる。したがって、一実施形態に係る印刷システムによれば、ハンディモバイルプリンタが備える記録ヘッドのヘッド長よりも長い画像を、複数のハンディモバイルプリンタを用いて、正確に印刷することができる。 【0199】 一実施形態に係る印刷システムにおいて、印刷開始位置調整データ生成部は、印刷開始位置調整データとして、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔に応じて、分割画像の先頭部に付与される余白を生成する。 【0200】 これにより、一実施形態に係る印刷システムは、複数の分割画像の印刷開始位置を高精度に揃えて印刷することができる。 【0201】 また、一実施形態に係る印刷システムにおいて、印刷開始位置調整データ生成部は、印刷開始位置調整データとして、隣接する2つのIJ記録ヘッド24の間隔に応じて、分割画像の印刷開始位置を示す座標情報を生成する。 【0202】 これにより、一実施形態に係る印刷システムは、複数の分割画像の印刷開始位置を高精度に揃えて印刷することができる。 【0203】 また、一実施形態に係る印刷システムにおいて、画像分割部11Bは、印刷対象画像の上端を起点とし、IJ記録ヘッド24のヘッド長L1毎に、印刷対象画像を分割する。 【0204】 これにより、一実施形態に係る印刷システムは、各分割画像の上下幅が、IJ記録ヘッド24のヘッド長L1と等しくなるため、複数の印刷装置13により、複数の分割画像を隙間なく上下方向に並べて印刷することができる。 【0205】 また、一実施形態に係る印刷システムにおいて、情報処理装置11は、複数の印刷装置13への順次接続と、複数の印刷装置13への順次データ送信とを制御する制御部11Gを備える。 【0206】 これにより、一実施形態に係る印刷システムは、ユーザに手間をかけさせることなく、複数の印刷装置13への順次接続と、複数の印刷装置13への順次データ送信とを確実に行うことができる。 【0207】 また、一実施形態に係る印刷システムにおいて、制御部11Gは、複数の印刷装置13への順次データ送信に必要なユーザ操作をガイドする。 【0208】 これにより、一実施形態に係る印刷システムは、複数の印刷装置13への順次データ送信を確実に行うことできるように、ユーザ操作をガイドすることができる。 【0209】 また、一実施形態に係る印刷システムにおいて、制御部11Gは、複数の印刷装置13の連結に必要なユーザ操作をガイドする。 【0210】 これにより、一実施形態に係る印刷システムは、複数の印刷装置13の連結を確実に行うことできるように、ユーザ操作をガイドすることができる。 【0211】 また、一実施形態に係る情報処理装置11は、印刷ユニット14が備える走査方向と直交する方向に位置をずらして配置された複数の印刷装置13と通信可能な情報処理装置11であって、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長L1よりも長い印刷対象画像を、ヘッド長L1以下の長さの複数の分割画像に分割する画像分割部11Bと、複数の分割画像の印刷開始位置を揃えるための印刷開始位置調整データを生成する印刷開始位置調整データ生成部と、分割画像と印刷開始位置調整データとをそれぞれ対応する印刷装置13に送信する送信部11Dとを備える。 【0212】 これにより、一実施形態に係る情報処理装置11は、印刷ユニット14が備える複数の印刷装置13により、複数の分割画像を、印刷開始位置を揃えて印刷させることで、記録媒体12に対し、IJ記録ヘッド24のヘッド長L1よりも長い印刷対象画像を印刷させることができる。したがって、一実施形態に係る情報処理装置11によれば、ハンディモバイルプリンタが備える記録ヘッドのヘッド長よりも長い画像を、複数のハンディモバイルプリンタを用いて、正確に印刷させることができる。 【0213】 また、一実施形態に係るプログラムは、印刷ユニット14が備える走査方向と直交する方向に位置をずらして配置された複数の印刷装置13と通信可能な情報処理装置11用のプログラムであって、コンピュータを、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長L1よりも長い印刷対象画像を、ヘッド長L1以下の長さの複数の分割画像に分割する画像分割部11B、複数の分割画像の印刷開始位置を揃えるための印刷開始位置調整データを生成する印刷開始位置調整データ生成部、および、分割画像と印刷開始位置調整データとをそれぞれ対応する印刷装置13に送信する送信部11Dとして機能させる。 【0214】 これにより、一実施形態に係るプログラムは、印刷ユニット14が備える複数の印刷装置13により、複数の分割画像を、印刷開始位置を揃えて印刷させることで、記録媒体12に対し、IJ記録ヘッド24のヘッド長L1よりも長い印刷対象画像を印刷させることができる。したがって、一実施形態に係るプログラムによれば、ハンディモバイルプリンタが備える記録ヘッドのヘッド長よりも長い画像を、複数のハンディモバイルプリンタを用いて、正確に印刷させることができる。 【0215】 また、一実施形態に係る印刷ユニット14は、走査方向と直交する方向に位置をずらして配置された複数の印刷装置13を有する印刷ユニット14であって、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長L1よりも長い印刷対象画像を、ヘッド長L1以下の長さの複数の分割画像に分割する画像分割部13bと、複数の分割画像の印刷開始位置を揃えるための印刷開始位置調整データを生成する印刷開始位置調整データ生成部と、を備え、分割画像と印刷開始位置調整データとに基づいて、複数の印刷装置13により、記録媒体12に印刷対象画像を印刷する。 【0216】 これにより、一実施形態に係る印刷ユニット14は、印刷ユニット14が備える複数の印刷装置13により、複数の分割画像を、印刷開始位置を揃えて印刷することで、記録媒体12に対し、IJ記録ヘッド24のヘッド長L1よりも長い印刷対象画像を印刷することができる。したがって、一実施形態に係る印刷ユニット14によれば、ハンディモバイルプリンタが備える記録ヘッドのヘッド長よりも長い画像を、複数のハンディモバイルプリンタを用いて、正確に印刷することができる。 【0217】 また、一実施形態に係るプログラムは、走査方向と直交する方向に位置をずらして配置された複数の印刷装置13を有する印刷ユニット14において、複数の印刷装置13の各々に用いられるプログラムであって、コンピュータを、印刷装置13が備えるIJ記録ヘッド24のヘッド長L1よりも長い印刷対象画像を、ヘッド長L1以下の長さの複数の分割画像に分割する画像分割部13b、複数の分割画像の印刷開始位置を揃えるための印刷開始位置調整データを生成する印刷開始位置調整データ生成部、および、分割画像と印刷開始位置調整データとに基づいて、IJ記録ヘッド24により、記録媒体12に分割画像を印刷する印刷制御部13dとして機能させる。 【0218】 これにより、一実施形態に係るプログラムは、印刷ユニット14が備える複数の印刷装置13により、複数の分割画像を、印刷開始位置を揃えて印刷することで、記録媒体12に対し、IJ記録ヘッド24のヘッド長L1よりも長い印刷対象画像を印刷することができる。したがって、一実施形態に係るプログラムによれば、ハンディモバイルプリンタが備える記録ヘッドのヘッド長よりも長い画像を、複数のハンディモバイルプリンタを用いて、正確に印刷することができる。 【0219】 以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。 【0220】 例えば、各実施例では、2台の印刷装置13を連結して印刷する例を説明したが、これに限らず、3台以上の印刷装置13を連結して印刷してもよい。この場合、連結される印刷装置13の数に応じて、各分割画像の余白、または、各分割画像の座標情報による、化各分割画像の印刷開始位置が調整される。 【符号の説明】 【0221】 10 画像形成システム 11 情報処理装置 11A 画像選択部 11B 画像分割部 11C 余白追加部 11D 送信部 11E 通信部 11F 印刷開始位置情報生成部 11G 制御部 12 記録媒体 13,13A,13B 印刷装置 13a 通信部 13b 画像分割部 13c 余白追加部 13d 印刷制御部 13e 印刷開始位置情報生成部 14 印刷ユニット 21 電源回路 22 電源 23 IJ記録ヘッド駆動回路 24 IJ記録ヘッド 25 制御部 25A SoC 25B ASIC/FPGA 26 OPU 26a 印字ボタン 27 通信I/F 28 ROM 29 DRAM 30 ナビゲーションセンサ 31 ジャイロセンサ 33 CPU 34 位置算出回路 35 メモリCTL 36 ROM CTL 37 Image RAM 38 DMAC 39 回転器 41 割込みコントローラ 42 ナビゲーションセンサI/F 43 タイミング余白追加部 44 IJ記録ヘッド制御部 45 ジャイロセンサI/F 46,47 バス 100 印刷対象画像 100A,100B 分割画像 110A,110B 座標情報 200 治具 202A,202B 嵌め込み部 204 突起 206 孔 300 画像 310 連結ガイド画像 【先行技術文献】 【特許文献】 【0222】 【特許文献1】 特開2015-205404号公報
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