JP2023051485A 审中 图像形成系统、识别信息打印方法及程序
【技術分野】 【0001】 本発明は、画像形成システム、識別情報印刷方法およびプログラムに関する。 【背景技術】 【0002】 画像形成装置によって印刷された画像を読み取った結果から、画像の欠陥を検知する技術が開発されている。また、欠陥のページの位置を分かりやすくするために印刷物の各ページに識別情報を割り当て、各ページの原稿画像に識別情報を付加して印刷する技術が知られている。 【0003】 特許文献1には、印刷物において製品として使用しない領域に文字等の識別情報を印刷する技術が開示されている。 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 従来の技術では、識別情報を付加する位置を変えられないため、印刷物において識別情報を付加すべきでない位置に付加してしまったり、識別情報が消えてしまったり、また識別情報を裁断領域に付加するために用紙の端に寄せて付加すると、識別情報の印刷位置が用紙の余白領域に重複してしまい、識別情報が欠落してしまったりするため、識別情報が適切に印刷されない場合があるという問題がある。 【0005】 開示の技術は、搬送媒体に、より確実に識別情報を印刷することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 開示の技術は、搬送媒体に第一の画像を印刷するための印刷画像データを生成する印刷画像生成部と、生成された前記印刷画像データに基づいて、前記搬送媒体に印刷する制御を行う印刷制御部と、を備え、前記印刷画像生成部は、前記第一の画像の印刷される領域のうち、裁断される領域である第一の領域において、前記搬送媒体の各ページを識別可能な識別情報を含む第二の画像を印刷する位置を、裁断用マークの位置に基づいて決定して、前記第二の画像を含む印刷画像データを生成する画像形成システムである。 【発明の効果】 【0007】 搬送媒体に、より確実に識別情報を印刷することができる。 【図面の簡単な説明】 【0008】 【図1】画像形成システムのシステム構成の一例を示す図である。 【図2】プリンタのハードウェア構成の一例を示す図である。 【図3】プリンタの機能構成の一例を示す図である。 【図4】余白領域について説明するための図である。 【図5】識別番号画像の印刷位置の決定方法について説明するための第一の図である。 【図6】識別番号画像の印刷位置の決定方法について説明するための第二の図である。 【図7】識別番号画像の印刷位置の算出例について説明するための図である。 【図8】識別番号画像印刷位置決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 【図9】設定画面の一例を示す図である。 【図10】裁断用マークの探索方法について説明するためのである。 【図11】識別番号表示判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 【図12】エラー画面の一例を示す図である。 【発明を実施するための形態】 【0009】 以下に、図面を参照して本発明に係る画像形成システムの実施の形態について説明する。 【0010】 図1は、画像形成システムのシステム構成の一例を示す図である。 【0011】 画像形成システム1は、プリンタ10と、検査装置20と、DFE30と、スタッカ40と、を備える。これらの各装置は、通信線または通信ネットワーク等を介して、通信可能に接続されている。 【0012】 プリンタ10は、DFE30等の外部の機器から、ユーザ画像を含む印刷ジョブデータを受信する。そして、プリンタ10は、受信した印刷ジョブデータによる実行指示または、プリンタ10が備える操作パネル117等へのユーザの操作を受けて、印刷を実行する。 【0013】 プリンタ10は、無端状移動手段である搬送ベルト111に沿って各色の感光体ドラム112Y、112M、112C、112Kが並べられた構成を備える。 【0014】 具体的には、プリンタ10は、搬送ベルト111の搬送方向の上流側から順に配列された、感光体ドラム112Y、112M、112Cおよび112Kを備える。搬送ベルト111は、給紙トレイ113から搬送ベルト111に沿って給紙される用紙に転写するための中間転写画像が形成される中間転写ベルトである。 【0015】 プリンタ10は、各色の感光体ドラムの表面においてトナーにより現像されたK(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)およびY(イエロー)のトナー像を、搬送ベルト111に重ね合わせて転写することにより、フルカラーの画像を形成する。そして、プリンタ10は、搬送ベルト111上に形成されたフルカラー画像を、図中に破線で示す用紙の搬送経路と最も接近する位置において、転写ローラ114の機能により、経路上を搬送されてきた用紙の紙面上に転写する。 【0016】 プリンタ10は、紙面上に画像が形成された用紙を更に搬送して、定着ローラ115にて画像を定着した後、読取装置131に搬送する。読取装置131は、定着ローラ115を経由して搬送される用紙を読み取り、読取画像データを生成する。なお、読取装置131は、定着ローラ115でトナーを定着後の画像を取得してもよいし、転写ローラ114で転写した後定着ローラ115に進入する前の画像を取得してもよい。 【0017】 プリンタ10は、片面印刷の場合、読取装置131によって読み取られた用紙をそのままスタッカ40に排紙する。また、プリンタ10は、両面印刷の場合、読取装置131によって読み取られた用紙を、反転パス116によって反転した上で、再度転写ローラ114の転写位置に搬送する。 【0018】 続いて、プリンタ10は、片面に印刷された用紙の反対側の面にトナー像を転写し、定着する。そして、読取装置131は、印刷された面を読み取る。プリンタ10は、その後、両面印刷された用紙を、スタッカ40に排紙する。 【0019】 スタッカ40は、プリンタ10から排出された用紙を、トレイ141に積み上げて格納する。 【0020】 検査装置20は、プリンタ10が出力した印刷済みの用紙を検査する装置である。具体的には、検査装置20は、プリンタ10から取得したRIP画像に基づいてマスタ画像を生成し、読取装置131によって読み取られた読取画像とマスタ画像とを比較して欠陥を検知する。操作パネル117は、検査結果を示す情報を検査装置20から取得して表示する。RIP(Raster Image Processor)画像は、例えばCMYK形式の各色8bit、600dpiの画像である。読取画像は、例えばRGB形式の各色8bit、200dpiの画像である。 【0021】 DFE30は、ユーザの操作する端末等から印刷ジョブデータを受信して管理する。印刷ジョブデータは、印刷の部数、ページ数、両面か片面か、用紙の種類等の属性を示す印刷ジョブ情報と、画像データと、を含む。DFE30は、受信した印刷ジョブデータを格納する記憶部に、待ち行列として追加する。そして、DFE30は、待ち行列に追加された順に、または適宜設定された優先度にしたがって、待ち行列から印刷ジョブデータを抽出して、プリンタ10に送信する。 【0022】 図2は、プリンタのハードウェア構成の一例を示す図である。 【0023】 プリンタ10は、コントローラ1110、近距離通信回路1120、エンジン制御部1130、操作パネル117およびネットワークI/F1150を備えている。 【0024】 これらのうち、コントローラ1110は、コンピュータの主要部であるCPU(Central Processing Unit)1101、システムメモリ(MEM-P)1102、ノースブリッジ(NB)1103、サウスブリッジ(SB)1104、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)1106、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)1107、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ1108、及び、記憶部であるHD1109を有する。 【0025】 また、NB1103とASIC1106との間は、AGP(Accelerated Graphics Port)バス1121で接続されている。 【0026】 これらのうち、CPU1101は、プリンタ10の全体制御を行う制御部である。NB1103は、CPU1101と、MEM-P1102、SB1104、及びAGPバス1121とを接続するためのブリッジであり、MEM-P1102に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。 【0027】 MEM-P1102は、コントローラ1110の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM(Read Only Memory)1111aと、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM(Random Access Memory)1111bと、を含む。なお、RAM1111bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。 【0028】 SB1104は、NB1103とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC1106は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス1121、PCIバス1122、HDDコントローラ1108およびMEM-C1107をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。 【0029】 ASIC1106は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC1106の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C1107を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部1131及びプリンタ部1132との間でPCIバス1122を介したデータ転送を行うPCIユニットを含む。なお、ASIC1106には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェース、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)等のインターフェースによって接続するようにしてもよい。 【0030】 MEM-C1107は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD1109は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積等を行うためのストレージである。HD1109は、CPU1101の制御にしたがってHD1109に対するデータの読出又は書込を制御する。 【0031】 AGPバス1121は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースである。AGPバス1121は、MEM-P1102に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。 【0032】 また、近距離通信回路1120は、近距離通信アンテナ1120aを備える。近距離通信回路1120は、NFC、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。 【0033】 更に、エンジン制御部1130は、スキャナ部1131及びプリンタ部1132によって構成されている。また、操作パネル117は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部117aと、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作キー117bと、を備える。 【0034】 コントローラ1110は、プリンタ10の全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル117からの入力等を制御する。スキャナ部1131は用紙等の搬送媒体に形成された画像を読み取って画像データを生成する。また、プリンタ部1132は、用紙等の搬送媒体にトナー像等の色材を用いた画像を転写する転写手段、画像を定着する定着手段、加熱手段または乾燥手段等を備え、用紙への画像形成を行う。さらにスキャナ部1131またはプリンタ部1132は、誤差拡散、ガンマ変換などの画像処理を実行する。 【0035】 なお、用紙は、搬送媒体の一例である。搬送媒体は、プリンタ10が備える給紙トレイに入れて合紙の出力指示に応じて搬送し出力するものであれば、紙以外であっても良く、フィルムまたはプラスチック等のシートなどでも良い。 【0036】 また、ネットワークI/F1150は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路1120及びネットワークI/F1150は、PCIバス1122を介して、ASIC1106に電気的に接続されている。 【0037】 なお、図2では、プリンタ10が電子写真方式の画像形成機構を有する例を示したが、プリンタ10は、インクジェット方式など他の画像形成機構を有していても良い。 【0038】 図3は、プリンタの機能構成の一例を示す図である。 【0039】 プリンタ10は、システム制御部1001と、表示制御部1002と、ネットワークI/F制御部1003と、外部I/F制御部1004と、記憶部1005と、機構制御部1006と、印刷ジョブ受信部1007と、画像処理制御部1008と、印写制御部1009と、を備える。これら各部は、CPU1101またはASIC1106が、MEM-P1102またはMEM-C1107等に格納されたプログラムに規定された処理を実行することによって実現される。 【0040】 システム制御部1001は、プリンタ10の全体を制御する。システム制御部1001は、ジョブ情報処理部1011と、RIP処理部1012と、ジョブ情報生成部1013と、を備える。 【0041】 ジョブ情報処理部1011は、DFE30から送信された印刷ジョブデータに含まれるジョブ情報を処理する。ジョブ情報処理部1011は、用紙等の搬送媒体を識別するための識別番号を、ジョブ情報に付加する。識別番号は、例えば用紙を給紙する度に1ずつ加算される通し番号としても良く、ジョブID、部番号、ページ番号をすべて含む番号であっても良い。また、どの印刷ジョブに紐づくのかをユーザに提示することができれば、識別番号を各印刷ジョブのページ番号と一致させても良い。 【0042】 識別番号は、搬送媒体を識別するための識別情報の一例である。識別情報は、どのような形式でも良く、例えば、数値、文字、バーコード、二次元コードまたはそれらの組み合わせ等であっても良い。なお、識別情報は、両面印刷を行う場合には、表面か裏面かを示す情報を含むか、またはページごとに異なる番号とすることによって、表面か裏面かが識別可能となっていても良い。 【0043】 RIP処理部1012は、印刷ジョブデータに含まれる画像データのCMYK値またはRGB値に対して、RIPエンジンなどによる所定の色変換処理を行って、印刷に適応したCMYK形式等の印刷画像データを生成する。 【0044】 RIP処理部1012は、用紙に印刷ジョブデータに含まれるユーザ画像(以下、第一の画像ともいう)を印刷するための印刷画像データを生成する。また、RIP処理部1012は、識別番号画像の付加設定の設定値を取得して、裁断を前提とする印刷ジョブであって、且つ設定値がONの場合に、識別番号を付加する処理を実施する。 【0045】 すなわち、RIP処理部1012は、ジョブ情報処理部1011から識別番号を取得して、識別番号を示す画像(以下、識別番号画像といい、第二の画像ともいう)を生成し、生成された識別番号画像とユーザ画像を含む印刷画像データを生成する。 【0046】 ここで、RIP処理部1012は、裁断を前提とする印刷ジョブである場合、裁断される領域(以下、裁断領域といい、第一の領域ともいう)に識別番号画像を含み、裁断領域を除く領域(以下、非裁断領域といい、第二の領域ともいう)にユーザ画像を含む、印刷画像データを生成する。RIP処理部1012の具体的な処理の詳細については後述する。なお、RIP処理部1012は、印刷画像を生成する印刷画像生成部の一例である。 【0047】 なお、特に電子写真方式の印刷プロセス等の場合、用紙等の搬送媒体に印刷画像を搬送方向の先端に近い位置に転写すると、転写後において搬送媒体に色材を定着する定着装置から用紙を剥離させる際に、剥離が失敗する可能性が高くなる。このため、用紙の先端に、適切な大きさの余白領域を設ける技術が知られている。余白領域は、印刷を行わない領域として、用紙の種別ごとにあらかじめ設定された領域である。 【0048】 ジョブ情報生成部1013は、検査装置20から取得した情報に基づく特殊なジョブ情報を生成する。例えば、ジョブ情報生成部1013は、欠陥が発生した場合に、検査装置20から合紙に印刷する情報を受信して、合紙を印刷するためのジョブ情報を生成しても良い。 【0049】 表示制御部1002は、操作パネル117にジョブ情報を含む各種情報を表示する制御を行う。ネットワークI/F制御部1003は、ネットワークI/F1150を制御し、通信ネットワークとの接続制御を行う。外部I/F制御部1004は、他の機器を接続した場合において、接続された他の機器との接続制御を行う。記憶部1005は、ジョブ情報を含む各種情報を記憶する。 【0050】 機構制御部1006は、プリンタ部1132等を含むプリンタ10の用紙搬送および転写プロセス等の、プリンタ10が有する機構の動作を制御する。印刷ジョブ受信部1007は、DFE30等から印刷ジョブデータを受信する。画像処理制御部1008は、機構制御部1006によって転写される印刷画像を処理する。印写制御部1009は、搬送媒体への画像形成の制御を行う。機構制御部1006、画像処理制御部1008および印写制御部1009は、協働して、搬送媒体に画像を形成する印刷制御部として機能する。 【0051】 図4は、余白領域および裁断領域について説明するための図である。 【0052】 用紙400の端部403に沿った余白領域401が、印刷を行わない領域としてあらかじめ用紙の種別ごとに設定されている。また、用紙400のうち、余白領域401を除く領域が、ユーザ画像領域402である。印刷ジョブデータに指定されたユーザ画像は、用紙400のユーザ画像領域402に印刷される。 【0053】 また、余白領域401は、用紙端部から一定の長さに収まる領域である。以下では、識別番号画像を用紙400の上端、下端、右端および左端の余白領域401に印刷することを前提として説明する。なお、識別番号画像を用紙400の上、下、右、左のうちのいずれか1つ、2つまたは3つに印刷してもよい。用紙400の上端における余白領域401は、例えば、用紙上部から一定の長さに収まる領域である。 【0054】 裁断を行う場合には、ユーザ画像は、裁断用マーク404を含む場合がある。ユーザ画像が裁断用マーク404を含む場合、その形状から裁断線406の位置が特定され、裁断線406の外側の領域が、裁断領域である。ユーザ画像領域402のうち、裁断されない領域が、非裁断領域である。裁断線406は、裁断領域と非裁断領域との境界を示す線である。 【0055】 図5は、識別番号画像の印刷位置の決定方法について説明するための第一の図である。 【0056】 RIP処理部1012は、識別番号画像の印刷位置を、裁断用マーク404の近傍の裁断領域に決定する。具体的には、RIP処理部1012は、ユーザ画像領域402における裁断領域のうち、最も非裁断領域に近い位置を識別番号画像の印刷位置とする。図5の例では、最も非裁断領域に近い位置は、裁断領域において裁断線406に接する位置である。また、RIP処理部1012は、識別番号画像の印刷位置と裁断線406との距離があらかじめ決められたオフセット値となる位置としてもよいし、当該距離がオフセット値より小さくなる位置としてもよい。 【0057】 なお、識別番号画像の印刷位置をユーザが指定してもよい。その場合は、RIP処理部1012は、裁断用マークの有無または位置によらず、ユーザに指定された位置を識別番号画像の印刷位置に決定してもよい。 【0058】 また、RIP処理部1012は、識別番号画像をページごとに都度生成して、印刷画像に付加する。識別番号画像は、識別番号部分と余白部分とを含み、余白部分は白色である。なお、余白部分は白色ではなく、透明(ユーザ画像がそのまま)としてもよい。また、識別番号画像は、黒色等の枠線を含まない。 【0059】 図6は、識別番号画像の印刷位置の決定方法について説明するための第二の図である。 【0060】 図6に示すように、裁断領域が狭い場合、裁断領域に識別番号画像が収まらない可能性がある。この場合、裁断領域および余白領域401のうち、最も非裁断領域に近い位置を識別番号画像の印刷位置とする。これによって、識別番号画像が完全に欠落することを回避できる。 【0061】 図7は、識別番号画像の印刷位置の算出例について説明するための図である。 【0062】 左上の裁断用マーク404の2か所のL字の角部分の座標をそれぞれ(ax0,ay0),(ax1,ay1)とする。同様に、右上の裁断用マーク404の座標をそれぞれ(bx0,by0),(bx1,by1)、左下の裁断用マーク404の座標をそれぞれ(cx0,cy0),(cx1,cy1)、右下の裁断用マーク404の座標をそれぞれ(dx0,dy0),(dx1,dy1)とする。 【0063】 また、識別番号画像の横と縦の長さをそれぞれL1、L2とする。なおL1およびL2は各識別番号に共通でも良いし、個別に設定できるようにしても良い。次に識別番号画像405aの4つの角の座標を(px0,py0),(px1,py1),(px2,py2),(px3,py3)とする。同様に識別番号画像405b、405c、405dの4つの角の座標を、それぞれ(qx0,qy0),(qx1,qy1),(qx2,qy2),(qx3,qy3)、(rx0,ry0),(rx1,ry1),(rx2,ry2),(rx3,ry3)、(sx0,sy0),(sx1,sy1),(sx2,sy2),(sx3,sy3)とする。 【0064】 RIP処理部1012は、識別番号画像405aを左上および右上の裁断用マーク404の間の中央に配置する場合の座標(px0,py0)を、例えば式1および式2のように算出する。 【0065】 px0=(ax0+bx0+L1)÷2+αpx(αpxは実数)···式1 【0066】 py0=ay0+αpy(αpyは0以下の実数)···式2 【0067】 同様に、RIP処理部1012は、識別番号画像405b、405c、405dの座標(qx0,qy0)、(rx0,ry0)、(sx0,sy0)を、式3から式8のように算出する。 【0068】 qx0=bx1+αqx(αqxは0以下の実数)···式3 【0069】 qy0=(by1+dy1+L1)÷2+αqy(αqyは実数)···式4 【0070】 rx0=(cx0+dx0+L1)÷2+αrx(αrxは実数)···式5 【0071】 ry0=cy0+αry(αryは0以下の実数)···式6 【0072】 sx0=ax1+αsx(αsxは0以下の実数)···式7 【0073】 sy0=(ay1+cy1+L1)÷2+αsy(αsyは実数)···式8 【0074】 なお、式1から式8までの各式は一例であり、例えば式1はax0から(bx0-L1)までといった範囲にしても良いし、必要に応じて固定値にするか、または導出式を変えても良く、式3から式8までの各式も同様である。また、式1と式5または式4と式8を共通にしても良い。 【0075】 次に、画像形成システム1の動作について、図面を参照して説明する。プリンタ10は、DFE30から印刷ジョブデータを取得して、印刷ジョブの実行を開始すると、識別番号画像印刷位置決定処理を実行する。 【0076】 図8は、識別番号画像印刷位置決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 【0077】 以下の処理は、印刷ジョブデータに含まれるページごとに実行される。検査装置20は、RIP画像データに基づいて、マスタ画像データを生成する(ステップS101)。次に、RIP処理部1012は、識別番号画像付加設定を取得して(ステップS102)、識別番号画像を印刷する設定であるか否かを判定する(ステップS103)。識別番号画像を印刷する設定であると判定すると(ステップS103:Yes)、裁断を前提とする印刷ジョブであるか否かを判定する(ステップS104)。 【0078】 RIP処理部1012は、識別番号画像を印刷する設定でないと判定するか(ステップS103:No)、または裁断を前提とする印刷ジョブでないと判定すると(ステップS104:No)、識別番号画像印刷位置決定処理を終了する。 【0079】 RIP処理部1012は、裁断を前提とする印刷ジョブであると判定すると(ステップS104:Yes)、識別番号画像の印刷位置をユーザが設定しているか否かを判定する(ステップS105)。RIP処理部1012は、識別番号画像の印刷位置をユーザが設定していると判定すると(ステップS105:Yes)、ユーザ設定の識別番号画像の印字座標を保持する(ステップS112)。 【0080】 RIP処理部1012は、識別番号画像の印刷位置をユーザが設定していないと判定すると(ステップS105:No)、識別番号画像の印刷位置を、付加する裁断用マークから決定するか否かを判定する(ステップS106)。 【0081】 ここで、プリンタ10は、裁断用マークがユーザ画像にあらかじめ付加されている前提とするか、裁断用マークをプリンタ10が付加する前提とするかがあらかじめ設定されている。 【0082】 そこで、RIP処理部1012は、ステップS106の処理において、裁断用マークがユーザ画像にあらかじめ付加されている前提である場合には、識別番号画像の印刷位置を、付加する裁断用マークから決定しない、と判定する(ステップS106:No)。 【0083】 また、RIP処理部1012は、ステップS106の処理において、裁断用マークをプリンタ10が付加する前提である場合には、識別番号画像の印刷位置を、付加する裁断用マークから決定する、と判定する(ステップS106:Yes)。 【0084】 RIP処理部1012は、識別番号画像の印刷位置を、付加する裁断用マークから決定しない、と判定すると(ステップS106:No)、付加する裁断用マークから求めた識別番号画像の印字座標を保持する(ステップS111)。 【0085】 RIP処理部1012は、識別番号画像の印刷位置を、付加する裁断用マークから決定する、と判定すると(ステップS106:Yes)、ユーザ画像領域の裁断用マークを探索する(ステップS107)。裁断用マークの探索方法については後述する。 【0086】 RIP処理部1012は、ページごとのユーザ画像に裁断用マークが存在するか否かを判定する(ステップS108)。RIP処理部1012は、ページごとのユーザ画像に裁断用マークが存在しないと判定すると(ステップS108:No)、識別番号画像印刷位置決定処理を終了する。 【0087】 RIP処理部1012は、ページごとのユーザ画像に裁断用マークが存在すると判定すると(ステップS108:Yes)、各マーク座標と識別番号画像の印字座標を算出する(ステップS109)。そして、RIP処理部1012は、ページごとに各マーク座標と識別番号画像の印字座標を保持する(ステップS110)。 【0088】 RIP処理部1012は、保持された印字座標の位置に識別番号画像を含めた印刷画像を生成する。 【0089】 次に、上述したRIP処理部1012によって識別番号画像を付加する機能(以下、識別番号画像付加機能という)の設定について説明する。 【0090】 図9は、設定画面の一例を示す図である。 【0091】 設定画面301は、表示制御部1002による制御を受けて、操作パネル117が表示する画面である。設定画面301は、チェックボックス302を含む。 【0092】 チェックボックス302は、識別番号画像付加機能を利用するか否かの選択を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)である。 【0093】 プリンタ10は、設定画面301にて選択された内容を設定値として記憶部1005等に記憶させる。例えば、記憶部1005は、チェックボックス302がチェックされた場合、識別番号画像付加の設定値をON(有効)とし、チェックされなかった場合、識別番号画像付加の設定値をOFF(無効)とする情報を記憶する。 【0094】 図10は、裁断用マークの探索方法について説明するためのである。 【0095】 上述した図8に示した識別番号画像印刷位置決定処理のステップS107において、RIP処理部1012は、ユーザ画像領域から裁断用マークを探索する。ここで、RIP処理部1012は、ステップS101の処理において生成されたマスタ画像データから裁断用マークを探索する。裁断用マークは、例えば図10に示すトリムマーク412である。 【0096】 具体的には、RIP処理部1012は、例えば、用紙左上端部から一定の長さの領域(一定領域At)の中で、コーナー検出を行い、特徴的な点(特徴点Pf)を検出する。コーナーとは全方向に対して画素値の大きな変化が観測される領域である。RIP処理部1012は、コーナー検出の手法として、例えばHarrisオペレータなどを使用する。また、裁断用マークは用紙端部に印字されることが一般的である為、コーナー検出によって検出された特徴点の内、用紙の左上、左下、右上、右下の端部からそれぞれ最も距離が近いものを選択する。そして、RIP処理部1012は、用紙の左上、左下、右上、右下にそれぞれ特徴点Pfが検出できた場合に、ステップS108において裁断用マークが存在すると判定する。 【0097】 次に、プリンタ10が、検査装置20によって検出された欠陥についての情報を表示する場合において、識別番号を表示するか否かを判定する処理について説明する。 【0098】 図11は、識別番号表示判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 【0099】 ジョブ情報処理部1011は、識別番号画像の付加状況を示す情報を取得する(ステップS201)。識別番号画像の付加状況を示す情報は、上述した図8に示した識別番号画像印刷位置決定処理のステップS110、ステップS111またはステップS112において記憶部1005等に格納された情報である。 【0100】 ジョブ情報処理部1011は、識別番号画像の付加状況を示す情報に基づいて、識別番号画像をユーザ画像に付加したか否かを判定する(ステップS202)。そして、ジョブ情報処理部1011は、識別番号画像を付加したと判定すると(ステップS202:Yes)、識別番号を表示する(ステップS203)。 【0101】 なお、プリンタ10は、識別番号画像の付加状況を示す情報を、検査装置20に送信しても良い。その場合、検査装置20が、検出された欠陥についての情報を表示する際に、図11に示した識別番号表示判定処理を実行しても良い。 【0102】 図12は、エラー画面の一例を示す図である。 【0103】 検査装置20は、欠陥を検知すると、プリンタ10に印刷の停止を指示しても良い。その場合、プリンタ10の表示制御部1002は、検査装置20から欠陥検知による印刷の停止指示を受けると、印刷ジョブを一時的に停止して、操作パネル117に、図12に示すエラー画面920を表示する。エラー画面920は、印刷の続行および中止等のボタンと、欠陥が検出されたジョブID、部数およびページ数等の表示とともに、ページを識別するための識別番号の表示921を含む。表示921には、上述した図8に示した識別番号画像印刷位置決定処理のステップS110、ステップS111またはステップS112の処理が実行される場合には値が表示され、ステップS110、ステップS111またはステップS112のいずれも実行されない場合には、識別番号が無いことを示す「-」等が表示される。 【0104】 本実施形態に係る画像形成システム1によれば、搬送媒体の各ページを識別可能な識別情報を含む第二の画像を印刷する位置を、裁断用マークの位置に基づいて決定して、第二の画像を含む印刷画像データを生成する。これによって、搬送媒体に、より確実に識別情報を印刷することができる。 【0105】 また、画像形成システム1は、第一の領域において、第一の画像の印刷される領域のうち、裁断されない領域である第二の領域との境界を示す裁断線との距離があらかじめ決められた値より小さい位置を、第二の画像を印刷する位置に決定してもよい。これによって、識別番号画像の欠落を防止し、搬送媒体の裁断領域のうち、より確実性の高い位置に識別情報を印刷することができる。 【0106】 また、画像形成システム1は、第一の領域において、裁断線に接する位置を第二の画像を印刷する位置に決定してもよい。これによって、搬送媒体の裁断領域のうち、最も確実性の高い位置に識別情報を印刷することができる。 【0107】 また、画像形成システム1は、第一の画像から裁断用マークを探索し、探索された裁断用マークの位置に基づいて、第二の画像を印刷する位置を決定してもよい。これによって、ユーザが識別番号画像の印刷位置を設定する作業の負担を無くすことができる。 【0108】 また、画像形成システム1は、あらかじめ決められた裁断用マークの位置に基づいて、第二の画像を印刷する位置を決定してもよい。これによって、ユーザ画像に裁断用マーク画像が含まれない場合であっても、ユーザが識別番号画像の印刷位置を設定する作業の負担を無くすことができる。 【0109】 また、画像形成システム1は、ユーザによって設定された印刷位置を第二の画像を印刷する位置に決定してもよい。これによって、ユーザが識別番号画像の印刷位置を指定することができる。 【0110】 また、画像形成システム1は、第二の画像を搬送媒体の4つの辺の第一の領域のいずれか1つまたは複数の位置を、第二の画像を印刷する位置に決定してもよい。これによって、ユーザによる識別番号画像の認識をし易くすることができる。 【0111】 また、画像形成システム1は、第二の画像を印刷するか否かを示す設定値に基づいて、生成する印刷画像データに第二の画像を含むか否かを決定してもよい。これによって、ユーザが指定した印刷ジョブに対してのみ識別番号画像を付与することができ、印刷成果物に識別番号画像が常に付随するデメリットを防ぐことができる。 【0112】 また、画像形成システム1は、第一の画像を印刷するジョブが裁断を前提とする印刷ジョブであるか否かに基づいて、生成する印刷画像データに第二の画像を含むか否かを決定してもよい。これによって、裁断される印刷ジョブに対してのみ識別番号画像を付与することができ、ユーザが都度設定しなくても、印刷成果物に識別番号画像が常に付随するデメリットを防ぐことができる。 【0113】 また、画像形成システム1は、四隅で検出された各特徴点の左右または上下の位置に基づいて、マークが存在するか否かを判定する。したがって、より正確にトンボマークまたはトリムマークの特徴を捉えて、検出することができる。 【0114】 ユーザが印刷画像に設定するマークは一般的な形は決まっているが、印刷する用紙のサイズでマーク位置について差異が生じる場合がある。その為、ユーザが読取画像のマークの位置に応じた領域を指定することにより、より正確なマークの検出が可能となる。 【0115】 上述した各実施形態において、DFE30、検査装置20およびプリンタ10は、開示された処理ステップを、様々な組み合わせで共有するように構成できる。また、DFE30、検査装置20およびプリンタ10の各要素は、1つの装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。 【0116】 ある実施形態では、DFE30または検査装置20は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む情報処理システムとして構成されても良い。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施しても良い。 【0117】 上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。 【0118】 以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。 【符号の説明】 【0119】 1 画像形成システム 10 プリンタ 20 検査装置 30 DFE 40 スタッカ 1001 システム制御部 1002 表示制御部 1003 ネットワークI/F制御部 1004 外部I/F制御部 1005 記憶部 1006 機構制御部 1007 印刷ジョブ受信部 1008 画像処理制御部 1009 印写制御部 1011 ジョブ情報処理部 1012 RIP処理部 1013 ジョブ情報生成部 【先行技術文献】 【特許文献】 【0120】 【特許文献1】 特開2009-133741号公報
现在,一起体验智慧芽的产品和服务
自动注册,无需人工审核,即可立即开始查询专利
立即注册
澳门正版图库

AI助手